「魔女の軟膏」の成分はこれだ!

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中世の飛行伝説として有名なものに「魔女が箒で空を飛ぶ」というものがあるが、「魔女軟膏」という軟膏を塗って空を飛ぶという言い伝えも存在する。それについて解説する。

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魔女軟膏とは

箒にのって空を飛ぶイメージよりは知られていないが、軟膏を塗って空を飛ぶという方法もしられている。この魔女の軟膏を箒にぬると空を飛べるようになり、それによって空を飛ぶというもの。軟膏の出所としては、魔女の使い魔として代表的なガマガエルのがま油とか、伝説ではいろいろいわれている。

もちろん、薬をぬってものが浮くようになることはない。魔女軟膏のもとは媚薬であり、幻覚発動性植物によりトランス状態をえるものとされる。

成分に使われるもの

魔女軟膏の成分となる物質はベレーノ、ベラドンナ、マンドラゴラで、化学物質としてはヒヨスシアミン、アトロピン、スコポラミン、というのが今日の説である。

ヒヨスシアミン(ヒヨス)

古来から媚薬、鎮痛薬、精神的な苦痛をやわらげるとして、使用されてきた。幻覚作用があることでも知られる。

研究史は以下の通り。

前1500:エジプトのパピルスに、ヒヨスの記述がある。

紀元前:ギリシャで御神託を得る際に、巫女が飲んだとされている。トランス状態でご神託を得た。

紀元前:プリニウス博物誌に、ヒヨスの記述がある。

ベラドンナ

軟膏の吸収をよくする作用があるほか、精神作用もあるとされる。

研究史は以下の通り。

紀元前:古代ローマで、勝利を願うときに将軍が飲んだとされる。

マンドラゴラ

人間の形をした奇怪な植物として非常に有名。精神作用は大きくないが、幻覚作用など。毒があるともされる。その形などから様々な伝説が信じられてきた。

紀元前3世紀:テオフラスト、採取の方法をしるす。

1526:ターナー、必ずしも人間の形をしていないことを示し、これを契機に科学的な分析が進んでいった。

19世紀:南方熊楠による研究。

空を飛ぶイメージへ

ドラッグ的な使い方によって幻覚をみつつ快感を得る、あるいは、媚薬をもちいたセックスによって大きな高揚感を覚える、というものというのが「空を飛んだ」の実像と思われる。ようは「飛ぶ」とか「トリップする」ということである。

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