歌詞和訳|Let It Be 本当の意味!聖母マリア,レノンの評価,背景|解説

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Let it beはBeatlesのなかでもっとも有名な曲の一つであり、一般には「ビートルズ最後の名曲」という立ち位置の曲でもある。ここでは、歌詞の和訳をするとともに、
・Let it beの本当の意味
・楽曲製作の背景
・本人たちの評価(ジョンレノンは嫌いだった?)
などの解説をおこなう。

※やや長い本文(約5000文字)となっていますので時間があるときにお読みください。

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Let it beの歌詞和訳

以下では歌詞の和訳をしていくとともに、理解しやすいような知識を適宜付け加えてある。

Let It Be (2021 Mix)

Let it be 歌詞の和訳

以下、さっそくヴァース1から歌詞の和訳をしていこう。繰り返しの部分は省略してある。また、後半で同じ言葉が出てくるときはかなり意訳している。

When I find myself in times of trouble, Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom, let it be
And in my hour of darkness she is standing right in front of me
Speaking words of wisdom, let it be

困難にぶつかったときは、メアリーがそばにきてくれて
知恵をささやいてくれた、なるがままに任せるの、と
暗闇の中しか見えない時、正面で受け止めてくれて
救いの言葉をささやいてくれた、なるがままに、と

ここは母メアリーがささやいた、というのと聖母マリアとの解釈と二つあることで非常に有名であるが、ここでは母メアリーのほうを採用した。メアリーについては後述。

Let it be, let it be, let it be, let it be
Whisper words of wisdom, let it be

なすがままに・・・
救いの言葉をささやいて

And when the broken hearted people living in the world agree
There will be an answer, let it be
For though they may be parted, there is still a chance that they will see
There will be an answer, let it be

心が傷ついた人々がバラバラでも、一同に会せるなら
きっと答えはそこにある、だから、あるがままに
彼らが別の道を歩んだとしても、また逢う日がきっとあるだろう
その道の先に答えはある、だから、思いのままに

ここはビートルズの面々を示していると解釈することができ、解散寸前の心が離れている心境をうたっているとみることができる。

Let it be, let it be, let it be, let it be
There will be an answer, let it be

なすがままに・・・
きっとそこに答えはあるから

And when the night is cloudy there is still a light that shines on me
Shinin’ until tomorrow, let it be
I wake up to the sound of music, Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom, let it be

たとえ雲が夜を覆っていても、僕を照らしてくれる光はそこにある
どうか明日まで輝いて、太陽が雲の切れ目から差し込むように

まどろみなか旋律で目を覚ますと、メアリーはやはりやってきて
知恵をささやいてくれる、音楽が流れるように

いわゆる「ヤコブのはしご」

ここでのitは天候を記述するときのit(it is cloudy 天気は曇っている)などのitという風に訳したが、若干攻めすぎた和訳かもしれない。

タイトルLet it beの本当の意味とは?

ここでは、タイトルのLet it beとはどのような意味なのかを考えてみよう。

やや英語の勉強のようになるが、そもそも「let(名詞)(動詞)」では「(名詞)に(動詞)させる」という意味になる。さらに主語がなければ命令文となる。

洋楽の歌詞などでよくみられる「let me be」で「自分らしくいさせろ」、という意味になり、アナと雪の女王などで有名になった「let it go」は「ゆくままに任せよう」という意味となる。これは実際Let it beと意味合いもかぶるところがある。

よって、ここでの本当の意味は、「状況をなすがままに任せなよう」というのが、意訳しすぎずなおかつ意図を組んでいる翻訳となるのではないだろうか。

ほかにも多種多様なタイトルの和訳があり、ざっと探しただけでも、

  • なすがままに
  • あるがままに
  • なるようになる

などが見つかる。

バージョン違いの歌詞

Let it beには、かなりわかりやすいバージョン違いが存在しており、しかもそれらはナンバリングのアルバムに収録されているので、聞き比べることも簡単である。

しかし、シングル・バージョンとアルバムバージョンでは歌詞には違いはなく、歌詞関連の違いはアルバムバージョンのほうが最後のリフレインが一度多いことだけである。

しかし、映画「レットイットビー」スタジオライブのバージョンでは一部歌詞が違うものがあり、それでは以下のように歌っている。

there will be no sorrow, let it be

きっとそこに悲しみなんてない、だからなすがままに

The Beatles Let it be - ニコニコ動画
The Beatles Let it be 何度聞いてもいいですね。12/2追記)リクエストがあればコメントお願いします。

Let it beのMother Maryは聖母マリアなのか?聖書の言葉はある?

この問題は長らく議論されてきた有名な論点である。実際、ネット上などで見られる歌詞の和訳では、聖母マリアと訳しているものも多く存在している。

これについてはマッカートニー自身がインタビューで回答を与えており、それは「聞き手がそれぞれ自由に解釈してよい」というものである。

だから、聖母マリアと訳することが決して間違いというわけではない。

歌詞の内容には、聖書にもある言葉があり、「words of wisdom」はずばり以下の文章に存在する。

My mouth will speak words of wisdom

私の口は知恵を語ります

Psalm 49:3

なお、他にはマリアの発言であるルカによる福音書、受胎告知のシーンの「お言葉どおりこの身に成りますように」というのを参照している文献もある。ここは原文の英語では「fullfil」という言葉が使われている。

ささやき声は何と言っている?

じつはシングルバージョン限定で、ささやき声が比較的はっきりと聞こえる部分があり、それはパストマスターズ収録などのシングルバージョンで聞くことができる。

該当箇所は1分7秒あたりである。

これは「stint」みたいに聞こえるのだが、英語で調べてみてもよくわからなかった。タイミングのカウントをしているようにも感じる。

ただしこれは最新のリマスター版では消されているようで、こちらのYoutubeのバージョンでは聞くことができない。

Let it be制作の背景

ここでは、製作の背景をのべていく。

マッカートニーと母メアリーの関係

この曲を考察するうえで、ポールマッカートニーとその母メアリーの関係は切っても切り離せない。

引用:https://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-2285670/The-woman-break-Paul-McCartneys-heart-The-Beatle-reveals-dearest-wish-mother-again.html

母親のメアリーマッカートニーはポールが14歳の時に塞栓症で命を落とした。

しかし、その後も夢に出てくるなどして母親の面影は楽曲づくりに影響を与え続けたことが見て取れる。

Let it beと母にいわれたのはいつ?

生前に母親が「あるがままに」という文言を言ったことはなかったようである。

しかしながら、母親が夢に現れてアドバイスをくれたというのは事実であったらしい。

夢を見た時期は正確にはレットイットビーの録音が行われたゲットバックセッションではなく、1968年のホワイトアルバムセッションの時期だったようである。

ゴスペルを作りたかった

Let it beの制作の逸話として有名なものは、マッカートニーがゴスペルを作るにはどうすればよいか、と周りに相談していたというものである。このこともあって、曲のジャンルにゴスペルと書かれることもあるようだ。

この事実が宗教的な和訳をするための解釈の根拠となっていることは想像に難くない。

Let it beの批評的評価と本人たちのコメント

ここでは、批評的な評価の部分を述べていく。

チャート・批評家の反応は?

チャートでは、初登場で6位を記録し、アメリカのチャートで数週間にわたってトップを取っている。また、これによって7年連続のチャート1位達成という記録を作り、当時のトップになった。

批評家たちの中には宗教的な雰囲気を曲から感じ取った人物はやはりいた。

本人たちのコメント:レノンは嫌いだった

メンバーのうち、レノンはこの曲をあまり好きではなかったことが本人から語られている。

これはいくつか理由がある。一つは、宗教的な解釈を持ちうる曲を、反宗教的なレノンが気に入らなかったという点である。

その根拠は実際にアルバムでも聞くことができ、前の曲の「Dig it」が終わった後「Hark the angels come(聞け、われらの天使が到来す)を演奏します」というジョークの後にレットイットビーに流れが移ることからもうかがえる。

もう一つは、音楽的な面でビートルズのスタイルにはあっていない曲、という判断をレノンがしていたことである。この時期にはマッカートニーの音楽を「おばあちゃんみたいな音楽(granny music)」とこき下ろすような発言をしている。

これは当時の関係が冷えていっている時期だったこともあるのかもしれない。

まとめーLet It Beのその後

この曲はシングルの形としてリリースされたのは、ビートルズが瓦解する途上にあった時期である。

解散後には同じタイトルをつけられたアルバム「レットイットビー」がリリースされる。なお余談だが、このアルバムタイトルは当初「ゲットバック」の予定だった。「原点に戻ろう」という名前から「なすがままに」という風に変更になったのは、どことなく諦観を感じさせる部分である。

また、歌詞にある「また逢う日が来るだろう」という部分は結局、レノンの死去によって、本当の意味での再開は永遠に果たされないことになってしまった。(音楽的な意味では、ビートルズアンソロジーの一環として新曲発表で果たしている)

久しぶりに歌詞の和訳に挑戦しましたが調査も含めて楽しかったです。

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