19世紀

数学

点予想 証明の歴史-フェルマーの最終定理との関係

解けそうで解けない難問の一つだった数学の問題に「点予想」がある。サイモン・シンの名著「フェルマーの最終定理」に載っていることで興味を持った人も多いかもしれない。 この問題がたどった歴史については当該図書には載っていないが、以下のような年表に...
生物

ダーウィンの進化論と教会-科学VS宗教の最終戦争

ダーウィンが「種の起源」で進化論を打ち出すと、これは数年のうちにベストセラーになったものの、教会から聖書の教えに反するとして攻撃が加えられた。結果として、この抗争は科学と宗教の最終戦争の様相を呈していく。この論争ののち、科学の成果に対してキ...
人物伝

数学者としてのゼーバー-ガウスのかませ犬

今回は「ガウスのかませ犬」といわれてしまったゼーバーの人生について、詳しく説明する。また、彼の業績についても取り上げる。 ゼーバー:2次形式に関する値の上限が3以下であることを、600個の例を使って示しました。本当は上限は2以下だと思います...
元素

フッ素の歴史-人殺しの元素

フッ素の単離は極めて難しく、その毒性から研究者のいのちを何人も奪っている。そして、「元素のティラノサウルス」というあだ名がついた。これだけ人を殺している元素も珍しい。 年表 1670:蛍石に濃硫酸を加えるとガラスも溶かす液体がでると判明、フ...
永久機関

永久機関の歴史5:永久機関が死んだ日-エネルギー保存則と特許庁

永久機関を作ろうとする試みはすべて失敗に終わった。近代に入ると、学術的な観点や、実用的な観点からも発表などが禁じられるようになる。 年表 学会からの否定 1775:プロシア科学アカデミー、永久機関の議論は受け付けないと発表 1824:サディ...
永久機関

第2種永久機関の実例-ゼロモーター、トリプラーの永久機関、水温で進む船

熱の移動を利用して動き続ける第2種永久機関は、エネルギー保存則と熱力学第2法則の発見後も試みられていた。その例がトリプラーの液体空気機関である。液体空気を低温側、大気を高温側として装置を動かし続けようというもの。しかし、摩擦熱で低温側が温度...
数学

リーマン予想 証明への歴史

現在おそらくもっとも有名な数学上の未解決問題であるリーマン予想の歴史。人類が長年興味をもっている素数についての最大級の課題であり、これが証明されれば恩恵は計り知れない。リーマン予想は大半の数学者が死んだと考えているようだが、はたしてその真偽...
数学

ポアンカレ予想 証明の歴史

100年規模で未解決だった数学上の難問として知られたポアンカレ予想の年表である。ポアンカレ予想はトポロジーの発展につながったが、最終的な証明は、トポロジー以外の分野の要素が多く盛り込まれた方法で達成された。この予想の証明に人生をかけて精神を...
永久機関

永久機関の歴史4:電気・原子力

近代にはいいって電気の発見、電池の発明が起こると、これを利用して永久機関を作ろうとする試みが生まれた。磁石による永久機関はすでに試みられていたが、電磁石との組み合わせなどがこの時代に生まれることになった。また、ラジウムの崩壊による放電作用が...
消された歴史

カントールと無限と教会

無限は神学上の問題(世界の大きさや、籍の始まりと終わり)ともかかわりが深く、人間には扱えないものというキリスト教的な考え方があった。カントールが無限の扱いを数学的に定式化したころにも、教会や数学者でさえ反発をしめした。 年表 3世紀:オリゲ...
永久機関

実在した永久機関4:キリーモーター事件

19世紀に起きた、人類の永久機関史の中でも最大級の詐欺事件である「キリー・モーター」をめぐる事件についての年表。実際に彼のモーターを実用化するための会社が設立され、かなり大規模に金を失った被害者が出てしまった。実に浮かばれない話である。なお...
人物伝

センメルヴェイス-センメルヴェイス反射とアングリマーラ転換

センメルヴェイス反射 「ある主張を認めると、過ちを公表することになるから認めたくない」という反応や行動のこと(なお、センメルヴェイス反射を起こしたのは彼の上司のクライン教授、あるいは上層部の医師たちのほうであり、センメルヴェイス本人ではない...
永久機関

実在した永久機関3:レドヘッファーの永久機関

19世紀前半、フィラデルフィアに登場した装置が世間を賑わせた。永久機関と称して見物人から料金をとっていたが、いかさまがばれる。そののち、ニューヨークで同じことをするが、技術者たちにあっけなく見破られるのだった。 レドヘッファーの永久機関がで...
工学

光ファイバーの歴史

古代エジプトから狼煙などで遠くから見える光を利用し、情報を遠くに伝えることは試みられていた。それをファイバーを使って伝える技術は19世紀以降、進歩してきた。最終的にはノーベル賞を受賞する発明となった。 年表 1854:ティンダル、全反射で水...
消された歴史

バチビウス-あらゆる生物の祖先?

進化論が4登場する前後で現れた論争として、「あらゆる生命の祖先が化石として見つかった」というニュースがあった。結局間違いであったのだが、方針としては生物学の進歩を感じる事件である。カトリック教会の影響もまだ強かった時期で、コメントを残してい...
情報

モールス信号の歴史を詳しく!あの符号はモールス作ではなかった?

有線電信の代表例、あるいは代名詞としても有名なモールス通信の年表である。電気工学者や科学者ではなく、柔軟な発想を持った芸術家がつくったという点でも面白い。 また、有名なモールス符号を作ったのは、モールスではなくて協力者ベイルだったという事実...