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液体呼吸はSFでよくみられる技術であり、ジェームズ・キャメロンの映画「アビス」での描写や、日本ではエヴァンゲリオンのL.C.Lが有名である。実際に呼吸ができる液体は、動物実験は行うことができ、ネズミでは呼吸実験に成功している。
空気と同じくらいの酸素が溶けた液体であれば、それを灰に吸い込んでも人体との酸素、二酸化炭素の交換が起きるので、呼吸が可能であるというのが科学的な背景である。
専用の液体としてはパーフルオロカーボン類が多く用いられる。
応用としては、肺にダメージのある人の治療や、深海にもぐるときの圧力に耐えるための呼吸方法としての用途が考えられている。
1960年代半ば、ニューヨーク州立大学のキルストラが、食塩水には高圧下で酸素を多く溶かしこめることを発見し、マウスが生存するのに十分な量の酸素を食塩水から取り込むことができるか実験を行った。
結果としてマウスは液体中で呼吸することができたが、二酸化炭素の交換はうまくできなかった。結局は18時間後に死亡した。
1966年、レランド・クラーク とゴランは酸素や二酸化炭素がフルオロカーボン類に非常に溶けやすいことを発見し、マウスで実験した。結果として、実験には成功しさまざまな動物で追試が行われた。ただし、肺の損傷はおこった。
1990年代では、肺へのダメージが残らない形で犬による実験も行われている。
人間が使った事例というのは現実世界では基本的にはないが、映画などフィクションでは登場する。
1989年公開のアビスでは、液体呼吸が効果的なアイテムとして登場する。
液体中から取り出した後は、再び空気を灰に届ける必要があるため、ネズミを逆さにふって液体を出す、という動作を実施している。
おなじ哺乳類である人間も空気に戻ったら液体を吐き出す必要がある。アビスの後半のシーンでは、エド・ハリスふんする主人公がピンク色の液体を嘔吐するシーンがある。
パイロットが乗り込む装置であるエントリープラグはL.C.Lで充填されており、搭乗者はその中で呼吸する。緊急時には速やかにL.C.Lが排出される。