アトランタ五輪爆破事件の真犯人&動機は?なぜ警備員が容疑者に?

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アトランタオリンピックが開催された際、爆破テロ事件が起きました。この時、警備員として観光客の非難にあたっていた人物が容疑者として疑われるなどの事件がありました。ここでは、なぜ警備員が疑われたのか、そして真犯人は誰だったのかについて解説していきます。

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不審物を発見し避難誘導をした警備員が容疑者に?

アトランタオリンピックは、1996年にアメリカで開催された夏季オリンピックです。

日本ではサッカー日本代表がブラジルを破った「マイアミの奇跡」が起こった五輪としてよく知られています。

この期間中に、オリンピック100周年を記念するオリンピック岐南公園に爆弾が仕掛けられ、2人が死亡、100名程度が負傷するという爆破事件が起こりました。

図のように、記念公園の彫刻には破片による傷が残っています。

このとき、周辺の警備をしていた警備員のリチャード・ジュエル氏は不審なバッグを見つけ、中にはパイプ爆弾が入っていました。

そのあと、周辺から人々を誘導して被害を最小限に抑えることに貢献しました。

なぜ容疑者に挙げられたのか

初期のニュース報道では、不審な荷物を発見した後、地域の避難に協力したジュエル氏を英雄として称賛していました。

しかし、3日後、アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション紙は、主に「単独爆破犯」という犯罪のプロファイリングに基づいて、 FBIが彼を容疑者として扱っていることを明らかにしました。

これは内容を簡単に説明すれば、「爆弾を発見して英雄になるために爆弾を仕掛けたかもしれない」という自作自演をしたのでは、というものです。

当然、真犯人は別にいたのでこの推理は誤りです。また、これはFBIがマスコミにプロファイリングの内容を漏洩したことが原因でした。

その後数週間にわたり、ニュースメディアは彼を推定犯人として積極的に取り上げる、といった事態になってしまいます。

その後、無罪に

ジュエル氏は正式に起訴されることはなかったものの、FBIは彼の自宅を2度にわたって徹底的に公開捜索し、同僚に尋問し、経歴を調査し、彼を24時間監視し続けた。

ジュエルの弁護士が元FBI捜査官を雇ってポリグラフ検査を実施し、ジュエルがそれに合格した後にのみ、監視は緩和され始めた。

その後、アメリカの司法長官が1997年に謝罪を表明しています。

この一連の報道事件は、のちに2019年に「リチャード・ジュエル」として映画化されています。

アトランタ五輪爆破テロの真犯人

この事件の真犯人は、エリック・ルドルフという政治思想犯でした。

リチャードジュエル氏がバッグを見つけるのと同じくらいのタイミングで、犯行声明を警察に電話しようとしています。

真犯人の犯行動機

真犯人の犯行動機は、世界規模の社会主義に対する反対と、中絶に対する反対、というものでした。

世界規模の社会主義、というのは、オリンピックのテーマ曲として流されたジョンレノンの「イマジン」がこれを象徴しているとして動機にしたようです。

なお、中絶による反対という動機は、彼が起こした別の事件である中絶クリニックの爆破事件でも動機になっています。

その後、ルドルフは逃亡生活に入りますが、2003年にルドルフは店の裏手で食料を探しているところを警官に逮捕されました。

現在では、エリック・ルドルフは仮釈放なしの終身刑として現在でも収監されています。

まとめ

  • 1996年のアトランタオリンピックでは、記念公園の爆破テロが起こった。
  • 警備員が周辺の避難に貢献したが、自作自演を疑われるという報道事件が起こった。
  • 真犯人は政治思想犯で、この事件のほかにも爆破事件を起こしており、終身刑に処されている。

イマジンがここにも影響を及ぼしているというのが意外でした。