結び目理論とDNAの関係について解説!-面白い応用例・遊び

数学
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結び目理論は数学の研究分野であるが、二重螺旋の構造をもつDNAの研究にも役立てられている。これと歴史について解説する。また、面白い意応用例や遊びを紹介する。

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結び目理論とDNAの関係

DNAは小さな細胞核のなかにとても長い線が収納されており、絡んだりしないと収まらない。これに結び目が関係する。

なぜ絡んだ状態で組み替えができる?

なぜ絡んでいても複写や組み換えができるのか謎であった。いまでは「トポアイソメレース」という酵素が絡みの問題を解決するとわかっている。この酵素が適度に変形させて絡まないように操作している。

1.交差の上下を変える

2.交差をはなす

3.絡まりを平行にする

上の3つがこの酵素の変形作用である。

環状DNAの発見

1960年代にあるバクテリオファージから輪になったDNAがみつかり、ウィルス、さらに人のミトコンドリアや人工的にもつくれるようになった。

引用:https://www.researchgate.net/figure/DNA-Knot-Sum95_fig10_228851017

この構造が結び目になっている。

超らせん

ねじれたものがさらにねじれると超らせんという状態になる。これがDNAをよりコンパクトに収納させる作用を持っている。

寒天にDNAサンプルをいれて、電圧をかけると、コンパクトなDNAがより速く移動するので分離できる。

結び目理論の歴史

当初はいくつかの数学者の遊びのようなものだった。ガウスがすこし考えていた。

原子論との関係

ケルヴィンはエーテルの結び目が元素に相当すると考えた。

1880:カークマンが交点の数ごとの表をつくるというスタイルを定式化した。

テイトが10交点までの結び目表をつくった。これが元素に相当すると考えられた。

1899 :リットル、非交代結び目をはじめて作成

ただし、エーテルが否定され、原子論の方向での発展は失速することになった。

20世紀半ばにはコンウェイが手計算で表をつくった。のちに研究にも使用している。

生物での発展

1980代、生物学者がDNAに結び目を発見し、脚光をあびる。結び目で性質がきまるので、結び目の知見が必要だった。。

近年では変形するプログラムなどもさかんに開発されている。これはコンピュータに結び目の射影をかかせたり、結び目の数を数え上げたりする。

面白い応用例・遊び

人はひとりでは結び目を作れない

一人で手をつなぐと、上から見ると腕と体の骨格で5角形ができる。これは単なるループの結び目である。

じつは棒と回転関節(骨と関節)で結び目を作るには6本が最低でも必要なので、一人では作れない。

上が6本で作る結び目である。いわゆる3葉結び目である。

多人数でのあそび

数人で集まって輪になり、中央に向かって手を伸ばして適当な人とてきとうに両手をつなぎあう。これは結び目を形成するのでここから手を離さずにわっかになれるか、という遊び。形によっては、わっかに戻れない。

上の事例から、2人いれば棒と関節が10本あるので結び目がつくれることがわかる。

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