工学の歴史1【古代】

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古代の人類が道具の利用を始めてから、工学が歩みを始めた。機械を作るための方法論が芽生えてから、中世の機会作りが花開く直前までの年表。古代においては最先端の役割を演じたのは中国であった。

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年表

紀元前9000年頃:農耕革命

前1000年:鉄の普及

紀元前4世紀:墨子、橋の建設、兵器など

紀元前3世紀:周礼考工記、著される。現存する世界最古の技術書。標準化の概念。技術者のあり方など

紀元前3世紀:アルキメデス、現象と数式の融合。らせん揚水機の発明

1世紀頃:ヘロン、書物を書く。ヘロンの球体、蒸気機関の祖先。

1世紀:ウィトルウィウス、建築書、機械の定義

132年:張衡、世界初の地震計

7世紀:機械時計、脱進機などの組み合わせ

脱進機とは

9世紀:巧妙な装置の書

12世紀:風車に関する世界最初の記述

豆知識

・ウィトルウィウスはダヴィンチの自画像で有名な「ウィトルウィウス的人体図」の名前の元ネタである。彼自身は「建築は人体と同様に調和すべき」と言っている。ダヴィンチからさかのぼることおよそ1200年である。

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考察

・ギリシアでそこまで発展しなかったわけ
ギリシアでは、思想的な部分は発展を大きくしたが、機械や技術に関してはそれほどの進展は見られなかった。これは、当時の社会が奴隷中心の体制を整えており、いわば「人間機械」としていくらでも役立てられたからである。
 ウィトルウィウスのような技術者は社会的にはほとんど重視されなかった、ということができる。それは彼の障害がほとんどよくわかっていないことからも推測できる。書物が残っているだけかなりラッキーかもしれない。

・中国で発展したわけ
中国では古代ギリシアほど技術は冷遇されなかった。というかギリシアの方が機械を理解する頭脳があったのに考察しようとしなかった。これは、技術を国力の増強に積極的に使おうとあがいた結果、発展したとも考えられる。

・安定した時代の方が発展する?
戦争が技術の発展をもたらすという側面があることは事実であるが、古代に関しては兵器以外の部分についてはむしろ、平和な時代でないと発展しないという言い方もできそうである。技術を数式や理論で理解しようとするのは平和な時代でないとそこまでする余裕はないと思われる。年表を見ても、古代ギリシア、ローマ、中国、イスラムと、安定期を迎えた時の方が技術・理論面の発展がみられる。逆に、混乱期はあまり発展しない。

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