実在した永久機関1:オルフィレウスの永久機関について詳しく解説!

永久機関
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 17世紀末に一人の技術士が現れ、自分は永久機関を作ったと主張した。本名はベッスレル、ハンドルネームをオルフィレウスという。彼の作った装置は永久に動くとうわさされ、検証実験が行われることになった。永久機関が検証されるという行為が行われた最初期の事例である。この永久機関はオルフィレウスの自動輪などとも呼ばれる。

オルフィレウスの車輪
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オルフィレウスの永久機関 年表

オルフィレウスの若年技師時代

1680:オルフィレウス(本名ベッスレル)、ドイツで生まれる
17世紀末:さまざまな永久機関を試作する。その過程で、永久機関の製作を試み始めたらしい。

永久機関の公開

1715:オルフィレウスの装置、公開実験開始。・・・これは領主の部屋の中で、部屋を密閉した状態で装置を動かし続けるというもので、分解などはできなかった。2か月ほど部屋の中で動かし続け、最後に部屋を開放することで動き続けていることを見せる、というもの。
2か月後:部屋の解放。まだ動いていることが確認される。

その後:この装置を見世物としてドイツ各地を練り歩き、見物料金を取ったともいわれる。
1745:オルフィレウス、死去。一説では、装置は秘密がばれる前に壊してしまったとも伝えられる。

現代への影響

現代では、オルフィレウスの永久機関を模したおもちゃが作られている。

オルフィレウスの永久機関のトリック

なぜ展示は成功した?

この車輪が回り続けることができた理由としては、
・何らかのからくりがあった
・摩擦をへらし見せてる間だけ回っているようにした
・協力者を募ってこっそり動かしていた
などが考えられるが、機構を見る限り、ここまで摩擦する要素が多い機関が、当然永久に回り続けることは不可能である。もちろん、これを使って動力源にして実用に供した事例も存在しない。また、こっそり動かすということも部屋が密閉されていては難しかったろうと思われる。

からくりの正体は?

なんらかのぜんまい仕掛けが施されていたものと推測される。この時代の技術でトリックを仕組むとするなら、やはり時計に使われていたぜんまいを使うのが一番ありそうな方法である。ぜんまい仕掛けの時計を見ればわかるとおり、数か月物を回転させ続ける、というのは適切に組み立てれば造作もない話である。

オルフィレウスの経歴からの考察

オルフィレウスは若いころから数々の永久機関を考案していたらしい。また、時計師になるための勉強をしている。ぜんまいを使って動く仕掛けを作ったりすることは朝飯前であったろう。このことから、時計仕掛けを利用していかにも永久機関のようなものをつくり、見世物として見物料金をとろうともくろんだ、というのが真相と思われる。
  この展示が終わった後、部屋を提供した領主は秘密を教えてもらったという。この時、領主はぜんまい仕掛けを見せてもらったものと予想される。「なんだ、そこにぜんまいがあったのか」、という反応を返したのではなかろうか。(もし本当に永久に動くなら、あとで同じものを試作したはずであろう)

豆知識

・オルフィレウスという名前は、ベッスレルのスペルからアルファベットを13ずらすとえられる。対応するアルファベットをたどると名前の変換ができる。

ABCD EFGHI JKLM
NOPQ RSTUV WXYZ

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