パテントトロールの実例まとめ

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特許に関する係争のなかで、有名なものがサブマリン特許とパテントトロールである。この記事では、この両者の具体的な事例を解説する。

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パテントトロールの定義は?

パテントトロールとは、特許をもっているが事業をしていない団体が、同じような事業をしている団体に対して、実施料金を請求すること。事業体は個人や中小企業であることが多いとされる。

正当な侵害主張との違いが明瞭でないときもあるので、パテントトロールの定義は難しい場合も多い。

また、パテントトロールという言葉自体が、小さな事業体による訴えを封じるための大企業によるネガティブキャンペーンなのでは、という指摘もある。

時代背景としては、ソフトウェア特許の増加の際に、パテントトロールといわれるケースが増え、これが社会問題化した。

パテントトロールのやり方?

あらかじめ、特許をとっておく。

他の事業体が、同じようなアイディアでの事業を開始するのを待つ。

事業が開始されたら、侵害の申し立てをして、ロイヤリティを要求する。

拒絶されたら、差し止めなどの措置を要求する。

パテントトロールの事例

パテントトロールは上で述べたように、判別が難しい。状況によって、訴訟を起こした主体をパテントトロールとみなせない場合もある。以下は有名な例であるが、トロールではないと主張している場合がある。

ワットの蒸気機関がトロール最初の例?

ワットは産業革命に貢献し、多数の特許を取った。たが、改良を禁じた。部下の技師のマードックはこっそり改良を行い、特許をとろうとした。それがばれるとワットはこの人を更迭した。蒸気機関の先行発明者によるトロール行為といえなくもない。

JPEG特許のトロール

2002年:フォージェントネットワークス社が、この特許をもっているとして、開発者ccittを訴えた。

この時期に、マイクロソフトなども巻き込んだ騒動に発展した。

2006:フォージェント社が訴えを取り下げることに同意した。

Lodsys社のトロール

アプリケーションの市場が拡大していたときに現れたトロール。ロドシス社自体は、トロールではないと主張していたらしい。

2011:iosに自分たちの特許が含まれているとして、アップル社に訴えをおこした。

2013和解を拒否したが、訴えをとりさげた。

2014:ロドシス社が事業停止したと考えられている。

イーベイ対メルクエクスチェンジ

2001:メルクエクスチェンジは、特許ライセンス以外は事業をしていない。これがイーベイにたいして、委託販売の特許を侵害しているとして訴えをおこした。

1000万ドル規模の賠償請求が認められた。

2001:差し止め請求も起こすが、裁判所は差し止めの執行は停止した。

パテントトロールの対応は

特許の買い取りや、クロスライセンスなどが解決策(予防策)となる。また、事前に実施料金の取り決めがあればトロールされない。

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