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20世紀になってから、あいまいな対象を数学的に取り扱おうという理論が考案された。しかしながら、これは従来の西洋の考え方であった「曖昧性を排除したモデル」という考え方とは相いれないものであり、当初はあまり評価されなかった。
のちに、工学や機械に適用し、従来の機械にはできなかった精度をあげたことで、知名度を得るようになった。
ファジィ(Fuzzy)の対義語はクリスプ(Crisp)。
1965:ザディ、理論を発表。メンバーシップ関数などの基礎概念の考案・・・論文を書いたのは少し前だが、この年にやっと掲載された。
1973:ザディ、機械のアルゴリズムとしてファジィアルゴリズムを考案
1974:マムダニ、スチームエンジンのファジィ制御の研究・・・ベテランの技量を再現することに成功
1974 寺野、「あいまい工学」のことばを提唱
1970代:ショートリフ、cfの概念、エキスパートシステムmycinで血液感染症検査・・・従来より高い精度で検査の判定ができた
1985:国際ファジィシステム学会
1990:ファジィ家電の登場
・ザディがこの理論を考えたきっかけは、自分の妻が美人かどうか人に聞いたのがきっかけだった。なお、彼の妻はあいまいな美人でなく、クリスプに美人だそうである。
・論文は当初拒否されて掲載されなかった。ようやくあるマイナーな雑誌で「通常は載せられる論文ではないが、スペースが空いたので掲載します」と言われ、のせることができた。
・「ファジィ」という言葉は1990年代には日本で流行語にランクインしている。
・あいまいさと数学
西洋では、もともとあいまいさは学問において忌避される傾向が強かったといえる。というよりは、あいまいさを排除したことで成功を収めてきた側面がある。そこに戦いを挑んだ時点て、ザディも評価されないことは覚悟していたかもしれない。このあいまいさを表現するのに、既存の数学でそれを成し遂げたところにザディの頭の良さがうかがえる。
・日本がリードしていた分野?
機械などにファジィを取り入れる試みは、日本において盛んであった。ファジィ家電という言葉が流行ったりし、家電などに実装されるのも日本が速かった。奇しくも、80年代末ころの日本の経済がすごく右肩上がりになっていた時代と、ファジィの家電などへの実装は時代を同じくしている。経済力と科学技術力は相関するといわれているが、その一つの例といってよい。