Windowsに標準搭載されているペイント(ペイント2D)では、実はモザイクを簡単にかけることが可能です。ここでは、モザイクやぼかしのかけ方を4つ解説します。
Windowsのペイントでモザイク・ぼかし機能はある?
Windowsのすべてのバージョンで標準搭載されている著名な2Dペイントソフト『ペイント』ですが、デフォルトではモザイクやぼかしをかけるツールやメニューは存在しません。
ですが、もとからある他の機能を流用することで、簡単にモザイクやぼかし加工を施すことが可能です。
とくに、モザイクに関しては
- ピクセルモザイク(一般的な、画像の四角いピクセルが粗くなるモザイク)
- 筆モザイク(上から筆でなぞったような見た目の、一部だけ見えているモザイク)
の両方が可能です。
また、筆モザイクの場合は、色を自由に選択することができます。
以下では、ペイントでモザイクをかける方法4つを解説していきます。
ペイントで普通のモザイクをかける方法
まずは普通のピクセルモザイクのやり方を解説します。
選択範囲の拡大縮小でピクセルモザイクを作る方法
普通のモザイクをかけるには画像をペイントで開いた後、範囲の選択を使います。
まず、モザイクをかけたい範囲をツールバー左上の「選択」で四角く囲います。
その状態で、一度その範囲の角にカーソルを合わせて小さく縮小します。
この状態で、再び角を合わせるように元の大きさまで戻します。
すると、一度縮小したことで細部がつぶれ、それが元の大きさに大きくなることによりモザイクが完成します。
任意の場所をクリックすると、範囲の選択の枠が消えてカーソルがブラシに戻ります。
注意点としては、最初に縮小するのを思い切って小さくしないと、あまりモザイクをかけてるようにならず、元の画像がわかりやすくなります。
もっとも、小さくする作業は何度もできます。
最初に縮小から拡大をした後、任意の場所をクリックしてカーソルをデフォルトに戻します。
そのあと、再び範囲の選択をクリックすることで同じ操作を繰り返すことができます。
繰り返すうちに画像は粗くなっていくので、これを2回か3回行うと、モザイクが完成します。
モザイクをかけるのをやり直したい場合は、左上の「元に戻す」アイコンをクリックするか、ショートカットキー「Ctrl+Z」を使って画像を元に戻せます。
画像全体にモザイクをかけたいとき
この方法で画像全体にモザイクをかけることもできます。
それには、選択範囲を、画像からやや出るくらいまで広げてから同様の縮小拡大をすればよいです。
画像の左上に選択範囲の基準位置を合わせてから、一気に右下までもっていけば画像全体を選択することが可能です。
あとは縮小から拡大をしてモザイクをかけるだけです。
全体の拡大でモザイク
もう一つの方法は、小さい画像にモザイクをかけるときに使える方法です。
小さい画像をペイントで開きます。
この状態で、右下にある全体の大きさを調整するバーを100%から拡大し500%や600%にまで拡大します。
すると、画像は細部がつぶれた状態で拡大されるため、画像全体にモザイクがかかります。
この状態でスニッピングツールなどで画像部分のスクリーンショットを取れば、モザイクのかかった画像を作成することができます。
注意点としてはモザイクとともに画像自体も大きくなるので、画像の大きさを変化させたくないときには不向きです。
ペイントで筆でなぞったようなモザイクをかける方法
ピクセルモザイクではなく、中には墨塗り教科書のような、筆で上塗りしたようなモザイクをかけたいという場合もあるかもしれません。
このようなモザイクは、例えば隠れている部分の文字が少しだけ見えている、というような演出をしたい場合に多用されます。
ペイントでは実はこちらのモザイクも簡単にかけることができます。
ペイントで筆モザイクをかける方法
ペイントで筆モザイクをかけるには、図形メニューの中にある「四角形」を使います。
四角形を選択したら、輪郭と塗りつぶしのメニューを「クレヨン」に変更します。(塗りつぶしだけ設定するのでも可。)
塗りつぶしでは色パレットの「色2」が中の色になるので、黒で統一します。
この状態で、モザイクをかけたい範囲に上から広げます。
すると、上から筆で塗ったかのように一部だけ見せつつ下の文字などを隠すことができます。
図のように、後ろの答えの具体的な内容だけモザイクがかかっていることがわかります。
より隠されている面積を増やしたいときには、この方法で少しずらして同じ範囲にモザイクをかけることによってより見えにくくすることができます。
なお、輪郭や内部の色は黒に限らず白いモザイクなどもできます。
ほかのブラシでもできる
隠されている部分の効果は、ほかのブラシでも実現できます。
筆モザイクの効果が得られるのは、油彩ブラシ、水彩ブラシなどが挙げられます。
特に、しっかり目に隠したいときには、油彩ブラシを使うと後ろはほぼ見えません。
逆に鉛筆だと透けた感じになってほとんど隠れません。
まとめ
- Windowsに標準搭載されているペイントでは、普通のモザイクや筆モザイクをどちらも簡単にかけることができる。
- 普通のモザイクは、選択した範囲を縮小して拡大すれば簡単にかけることができる。
- 筆モザイクは、四角形の塗りつぶしをクレヨンや油彩ブラシにすることで簡単にかけることができる。
画像を頻繁に使うわけではないがどうしてもモザイクをかける必要が出てきた、というときに使える小技です。