ここでは、以前に解説したスライドパズル3×3、スライドパズル4×4(15パズル)に引き続いて、スライドパズルの5マス×5マスの解き方・攻略のコツを解説していきます。じつは必勝法があるので、それを解説します。一般化して、6×6などにも応用が可能です。
最初にスライドパズル3×3、4×4を復習
最初に、一見すると遠回りに見えますが、スライドパズル3×3、4×4の解き方の復習をしていきます。
ここでもざっと触れますが、くわしくは個別の記事を見てみてください。
スライドパズル3×3必勝法↓
スライドパズル4×4必勝法↓
スライドパズル3×3では、先に上一列と左一列を完成させて、中をぐるぐる回すという方法で解くことができます。
スライドパズル4×4では、先に上一列と左一列を完成させて、次に上から2列目、左から2列目もそろえ、最後に中をぐるぐる回すという方法で解くことができます。
ここで着目してほしいのは、4×4の後半の方法は、3×3の解き方そのものです。
言い方を変えると、「スライドパズル4×4では、先に上一列と左一列を完成させて、内部の3×3を解くという方法」で解くことができます。
つまり、スライドパズル5×5の必勝法も・・・あとはわかるな?
これは5×5以上でも全く同じ必勝法ができます。
つまり、スライドパズル5×5では、先に上一列と左一列を完成させて、内部の4×4を解くという方法で解くことができます。
よってここでは、先に完成させる上一列と左一列を完成させるコツを解説します。といっても、発想は4×4までと変わりません。
序盤:上一列の4つをそろえる
まずは、上一列の1から4までをそろえます。これは適当にやっていてもできると思います。
このあと、4の下に5を持ってきて、空白を起点に一つずらして入れる、という方法で、横の一列目を完成させることができます。
これで横一列が完成しました。
ここからは、横の一列目は一切動かしません。
中盤:左一列の3つをそろえる
次に、左の縦一列に、6,11,16,21を入れていきます。
これはまず、横の上から2列目に、大きい順に21、16、11、6を並べていきます。
そして、空白を起点に左回りにひとつづつずらして縦一列を完成させます。
これで縦一列が完成しました。
ここからは、縦の一列目は一切動かしません。
終盤の必勝法:ここからは4×4と同じ
このあとは、4×4を解くのと同じことをして完成です。
まずは、2列目の縦横をそろえます。そうすると、内側に小さな3×3ができます。
次に、3列目の縦横をそろえます。
最後に残りの3ピースを回せばどこかでそろうので、これで5×5が完成しました!
なれれば、4分くらいで5×5を解くことができるようになります。
スライドパズル6×6以上も同様
スライドパズル6×6以上(7×7、8×8・・・)になっても、この必勝法は使うことができます。
お気づきの通り、縦一列と横一列をそろえたら、あとは一つ小さなスライドパズルを解くだけです。
こうした解き方、つまり「以前に解いたスケールの小さな局面の解法を、大きな局面でも再現して繰り返す」という方法を数学的には「再帰」と呼びます。
同じような発想は「ハノイの塔」というパズルでも使われます。
まとめ
- スライドパズル5×5には必勝法があり、4×4、3×3の必勝法と同じ要領で解くのがコツ。
- 序盤は、横の一列目をそろえる。
- 中盤は、縦の一列目をそろえる。
- そうすると、内側に小さな4×4ができるので、4×4の必勝法で解くことができる。
- このように再帰的に解くことによって、スライドパズル6×6以上のパズルをするときも応用が可能になる。
スライドパズルにも実は再帰的な解き方が可能だ、とわかったときにはかなり新鮮な感覚がありました。