工学の歴史【中世】

Pocket

中世の工学は中国でまず発展をした。ルネサンスの3大発明といわれる、火薬、羅針盤、印刷の原型が実は中国にルーツがあると知られているが、それらが登場する時代でもある。しかしながら、10世紀を過ぎたあたりから工学の中心は次第にヨーロッパへ移っていく。

\閲覧ありがとうございます!当サイトではリンク広告を利用しています/

年表

11世紀:畢昇、活字印刷・・・木を使う印刷術

1085:沈括(しんかつ)、「夢渓筆談」・・・中世の科学書、印刷、方位磁針、のことも書いてある

1092:水車で動く天文観測器、プラネタリウムつき

13世紀:トマス・アクィナス、自然法則の言葉をつかう・・・スコラ哲学

アクィナス

13世紀半ば:オヌクール、万力の発明、飛び梁、自動のこぎり盤

14世紀:マートン学派、運動学の開始

1350:オレム、「質と運動の図形化について」・・・運動とグラフの関係

14世紀:火薬の武器使用

1277頃:機械式時計がヨーロッパで作られ始める

1370:ヴィック、現存する最古の機械時計

1326:フィレンツェ、大砲が使われた記録・・・火薬で砲弾をとばす

豆知識

・オヌクールは建築家としての功績が大きいが、永久機関のスケッチも残している。

考察

・中国の工学が衰退したわけ
工学は中国で盛んになったものの、結局ヨーロッパに抜かれる形で衰退してしまった。理由としては、外交的にモンゴルなどが攻め入ってきたことによる平和のおわり、ほかには、数学と結びつかなかったことが挙げられる。実用面が重視され数学的に解析しようとは考えなかったのかもしれない。

・時計の使用と教会
機械式時計はヨーロッパでは、地域の教会に置かれて作動することで、長い間形をとどめることができた面がある。また、それによって人々がある程度決まったサイクルで日常生活が送れるようになった。暦の研究は昔からあったが、それと機会が結びついた成果物である。