今回は缶詰のスパムの歴史について詳しく解説する。肉の缶詰の代表格であるSPAMの歴史。その歴史は古く、カンヅメのハムから数えればもうじき100周年を迎える。
年表
発明発見の背景
缶詰が考案されたのは19世紀の初頭であった。これは瓶詰の改良として発明されたものであった。19世紀を通じて詰められる食品のバリエーションも増え、肉を詰めて保存することができるようになった。このような背景で19世紀末にスパムが生まれることになる。
SPAMの誕生
1891にジョージ A. ホーメルによってホーメル社が設立された。この回syがスパムを発明することになるが、社名はSPAMではない。
1920年代には、ホーメル社が缶詰ハム販売を開始した。
1930年代には、ジェイ・ホーメル、ポークショルダーのつめ方を開発した。これがスパムの開発開始であった。1937には、スパムとなるランチョンミートが開発完了。名前は公募によりケン氏がSPAMと命名(公式サイトの説)し、アメリカで販売開始。
戦争とSPAM
1940代には第2次世界大戦が勃発する。このときアメリカ軍のレーションとして第2次大戦中に支給された。戦後には、イギリス、ソ連などに販路拡大、世界的な人気に。日本では沖縄の郷土料理といえるレベルまでに馴染んだ。戦後、輸出された地域について考えると、
戦後はアメリカが主導する西側諸国だけでなく、ソ連にも輸出されたのは興味深い。もともと飢餓との戦いを企業理念にしていることもあってか、冷戦下でも分け隔てなく輸出され、食卓に供されることとなったようである。
沖縄で根付いたのはしばらくアメリカ統治下であったことがかなり影響しているとおもわれる。 1959には、販売売上が10億缶を達成した。
文化の中のSPAM
1960年代に、食以外の部分でも著名なる出来事が起こった。モンティ・パイソンの有名なスケッチ(コント)のネタとして取り上げられる。ひたすらスパムという言葉を繰り返すのが印象的だが、内容は要するに下ネタである。
さらに、1990年代このころ発達したインターネットによる、世界初の大規模な迷惑行為事件がおこる。なお、Emailではなくネットニュースでの迷惑行為だった。これをきっかけに迷惑メールなどの迷惑行為をスパム(スパムメール)というようになった。
発明発見の意義
日常の食卓からレーションまで、ランチョンミートの業界を席巻したスパムは結果としてほぼ一般名詞といえるような肉の缶詰となった。同様の缶詰肉は多数販売されている。
豆知識
SPAMの命名の由来としては、以下、諸説ある。
・Spiced Ham の略称
・Shoulder of Pork And hamの略
・命名したのが兄弟のケネス・ディノーである説 ※ケンと同一人物か
・スパムの缶をかたどった貯金箱が存在する。なお、貯金したお金を取り出すときは缶を開封しなければならない。
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考察
・スパムでとれる栄養
スパムの成分表示をみると、肉はもちろんのこと、食塩、砂糖が含まれているのがわかる。軍用レーションとしては肉と塩分と糖分がどうじにとれるということで採用された面があると考えられる。ベトナム戦争のときはスパムばかりでるので飽きられたなどという話もある。
・スパムメールという言葉との戦い
迷惑メールがスパムメールと呼ばれるようになったことは、ホーメル社ではあまり歓迎されなかったようであるが、スパムメールという言葉をさきにしってからもとネタであるランチョンミートのほうを知る人もいたりするのであながち不幸ばかりともいえないかも知れない。