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学問で使う剃刀まとめ-オッカム、ハンロンなど

学問(おもに哲学)の慣用句あるいは思考の基準として、しばしば「剃刀」が登場する。これらは「どのような考えに基づいて取捨選択をするか」という方針である。その剃刀をまとめて解説した。また、名前のもとになった人物についても簡単にまとめた。

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剃刀まとめ

剃刀は英語でrazor(レイザー)という言葉の翻訳である。なおこのレイザーはレーザー光線を意味するlaserとは関係はない。

学問における剃刀は哲学で多く登場するが、ジャーナリズムなどもある。

オッカムの剃刀

剃刀の中でもっとも有名なものがこれであろう。物理をはじめとした自然科学でよく引用される。

物事を説明するモデルが複数ある場合は、もっとも単純なものを選ぶべき

オッカムの剃刀

ウィリアム・オブ・オッカムは中世ヨーロッパの哲学者。神学者。

ハンロンの剃刀

こちらもオッカムと並んで有名。哲学というよりは道徳に関する考えかた。

愚かさによって説明できる行為にたいして、
悪意を見出してはいけない

ハンロンの剃刀

ロバート・ハンロンにちなんでつけられたとされているが、諸説ありはっきりしない。18世紀にはすでにどうようの格言があったらしい。

ヒッチェンズの剃刀

根拠なしで主張されたものは、
根拠なしで取り下げることができる

ヒッチェンズの剃刀

ヒッチェンズは、20世紀に活躍したジャーナリスト。上の剃刀は、ある主張をした側がその根拠も示さなければならないという原則を言っている。

アルダーの剃刀

科学的に観測可能でない、または数学的に推論できないものは、議論の対象にしてはならない

アルダーの剃刀

マイケル・アルダーは、20世紀の数学者。

剃刀より強力?!ギロチンや剣もある!

ヒュームのギロチン

ヒュームのギロチンはやや複雑だが、かなりかいつまんで短くすると以下のようになる。

「どうあるか」という前提から、
「どうすべきか」という結論は導き出せない

ヒュームのギロチン

たとえて言うと、物理法則を前提にして議論を進めても、「殺人をするべきではない」という結論はだすことができない、というようなこと。

デヴィッド・ヒュームは18世紀の哲学者、歴史家。

ダモクレスの剣

これは帝王学において、権力者の心の持ちようを示した格言。

王座の上に髪の毛で剣をぶら下げて、危機感を持つように戒めたという故事から。

つねに敵が攻めてくる可能性を念頭に置け

ダモクレスの剣

豆知識

・アルダーの剃刀は、別名「ニュートンの燃えるレーザーソード」という別名もある。これは似た考え方がニュートンにありオッカムの剃刀よりもはるかに強力だから、ということらしいが、大げさな感じも。。。

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