絵画に描かれたiPhone/スマホ3つ!正体は未来人?祈祷書?銀の延べ棒?

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「えっ、この人…スマホ持ってる!?」「もしかしてタイムトラベラー??」
ネット上で時折話題になる、過去の絵画に現代のデバイスが描かれているように見える現象。

今回は、そんな“iPhoneっぽく見える”モノが描かれている3つの有名絵画を紹介しながら、その正体をわかりやすく解説します。
ティム・クックが話題にしたあの作品から、SNSで話題になった謎の女性まで、徹底解明していきましょう!

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絵画に描かれたスマホ・iPhoneまとめ

さっそく絵画に描かれたスマートフォンを見ていきましょう。

ティム・クックも騙された?『家の玄関で女に手紙を渡す男』

まずは世界中で話題になったこの作品から!

絵画情報

  • タイトル:『家の玄関で女に手紙を渡す男』
  • 作者:ピーテル・デ・ホーホ
  • 制作年:1670年頃
  • 所蔵:アムステルダム国立美術館(オランダ)
引用:https://www.etsy.com/jp/listing/385555802/pterudehho-jino-xuan-gunhrude-n-xingni

この作品が世界的に注目されたのは、なんとAppleのCEO、ティム・クック氏自身が「iPhoneが描かれている!」とコメントしたから

2016年、オランダで開催された「Startup Fest Europe」に出席していたクック氏は、アムステルダム国立美術館を訪れ、この絵画を見て「これは…iPhoneか?」と冗談交じりに語ったことで、世界中のメディアがその話題を取り上げました。

実際のシーンは?

描かれているのは、まさにタイトルの通り男性が女性に手紙を手渡す瞬間
ただ、その手紙がやたらと四角く、手のひらに収まるサイズで、男性の視線もなんだか「画面」を見ているような感じに見える…。

そんな姿が「スマホ操作してるじゃん!」とネット民の想像力を刺激してしまったわけです。

スマホの正体は?

当然ながら、その「スマホ」に見える物体はただの手紙です。
当時はもちろん電気も電話も存在していませんし、紙の手紙が重要なコミュニケーション手段。

でも逆に考えると、今のスマホは“手紙・本・会話”などあらゆる機能が詰め込まれた存在なので、似た形状の何かを見ると、ついそう錯覚してしまうのかもしれません。

スマホ?いいえ、祈祷書です

次は歩きスマホにしか見えない絵画です。

『待つ人(The Expected)』(フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー / 1850年代)

次に紹介するのは、オーストリアの画家ヴァルトミュラーによる作品『The Expected(期待される人)』。

この絵には、草原を歩く若い女性が描かれており、彼女は両手で何か四角い物体を持って、それをじっと見つめているように見えます。
その姿が、まるで「スマホを操作しながら歩いている」ように見えるのです。

SNS上では「これはiPhoneをいじっている」「歩きスマホの元祖」などと盛り上がりました。

実際の正体は?

実はこの物体、祈祷書(宗教的な本)です。
当時の若い女性が結婚を控えている設定で、結婚式に向かう道中で祈りを捧げているというシーン。

祈祷書は革表紙のコンパクトな書物で、手のひらサイズ。そのため、現代人の目にはスマートフォンのように見えるのです。

この絵も、現代的な視点で見ると「ありえそう」な構図ですが、作者の意図はまったく別だったのです。

銀の延べ棒?それともスマホ?

続いてはメタリックなスマホが描かれている絵画です。

『ミスターピンチョンとスプリングフィールドの開拓(Mr. Pynchon and the Settling of Springfield)』(ウンスロー・ブーストン / 1937年)

最後に紹介するのは、アメリカの画家ウンスロー・ブーストンによる壁画作品。
この大作の中には、ネイティブアメリカンが手にしている謎の細長い物体が描かれています。

引用:https://artsandculture.google.com/asset/mr-pynchon-and-the-settling-of-springfield-umberto-romano/LgGdaLg3asJnhQ?hl=en

ネットでは「これは明らかにスマホ!」「Google Pixelっぽい」など、具体的な機種名を挙げて語られるほどでした。

正体は銀の延べ棒(または手鏡)

この物体については専門家の間でも議論がありますが、有力な説は以下の2つ:

  • 銀の延べ棒:ネイティブアメリカンと入植者の間で行われた交易の象徴。銀は当時重要な価値を持つ物質でした。
  • 手鏡:儀礼的、または装飾品としての鏡を携えている可能性もあり。
引用:https://www.bradfordsauction.com/auction-lot/19th-century-thorne-mining-refining-co.-arizona_A0F4672846

特に、手にしている男性がうれしそうな感じや縁の装飾のなさ、サイズ感から、銀の延べ棒ということはいかにもあり得そうです。

いずれにしても、スマホではありません。しかし、金属の光沢感やサイズ感が「スマホっぽさ」を強調してしまうのでしょう。


✅ まとめ:スマホに見えるのは私たちの思い込み?

今回紹介した3つの絵画では、スマホにそっくりな物体が描かれていますが、いずれもその正体は歴史的にごくまっとうな品物でした。

絵画描かれている“スマホ風”の物体実際の正体
『家の玄関で女に手紙を渡す男』男性の手紙手紙
『The Expected』女性の祈りの本祈祷書
『Mr. Pynchon and the Settling of Springfield』ネイティブの銀色の物体銀の延べ棒(または手鏡)

🧠 結論:スマホは現代人の“認知フィルター”?

私たちは毎日スマホを見て、触れて、使っています。
その結果、絵画の中で手のひらに収まる四角い物体を見ると、自動的に「スマホかも?」と思ってしまう。これは、現代人ならではの認知のクセなのかもしれません。

  • すべての“スマホっぽいもの”は、当時の文化・道具として自然なアイテム
  • 現代人は、四角くて手のひらサイズの物体を見ると、ついスマホと結びつけてしまう傾向がある。
  • 過去の絵画を通じて、私たちの認知や価値観のクセが浮かび上がるのもアートの面白さ。

未来人やタイムトラベラー説もロマンがありますが、こうした錯覚もアートの楽しみ方のひとつ。
過去の作品に、現代を重ねてみることで、時代を越えたつながりを感じられるのも美術鑑賞の面白さですね。

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