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イラストのお医者さんの頭には、必ず円盤型の鏡がついているイメージがあるが、これはもともと喉などを見る必要性から発明された。その歴史をふりかえる。
日本では、額帯鏡(がくたいきょう)という。英語では、単にヘッドミラー(head mirror)というらしい。
1807:ボッツィニにより、光学的に喉などをみる器具のパンフレットがだされる。
光源、鏡がついた管でなかをみる、という装置があるが、大型であり実用性は高くなかった。ただし、これにより目でのどなどの内部を観察できるかも、という可能性が着目され始めた。
1820~40:似たような装置が考案されるが、光源が太陽なのであつかいが大変だった。
1855:声楽教師がったマニュエル・ガルシア、鏡で喉頭をみられる器具を開発、これで自分を被験者にしてのどの奥を見せるパフォーマンスをしたが、あまり注目されなかった。
これは片方で太陽光をのどに反射させ、もう片方の鑑で内部をみるというもので、あつかうには両手が必要だった。
1857 :医者チェルマク、鏡の片方を頭につけて手を自由にした。
これで集光して照らすのは手が要らなくなり、簡単に喉の奥が見られるようになった。
また、光源としては人工照明(ランプ)もつかっている。
自分でデモンストレーションをくりかえして医者を驚かせた。
現代では、ほぼ耳鼻咽喉科でしか見られないが、生き残っている。
喉を見るための専門的な器具は、喉頭鏡と名付けられた。
1860代:このころには、ポリープの切除手術などで実用化されている。
価格が安く、作ろうと思えば自作もできるので普及した。
新しい器具が使われ始めると論争が起こるのが医学の常であるが、ここでもそれが起きている。
始めのうちは、かなり器用さがないと不快感をない形でのどを観察するのが難しく、それなりに器用な人か、かなり練習をする必要があった。当然、うまく使えない医者も出てくるので、その点で信頼性に欠けると批判された。
それまでの伝統的な診断方法で十分信頼に足る結果が得られるという批判も当然あった。これにはのどなどを視覚で判別することなどできないという固定観念のほかに、紀要に扱えなかった医者がどちらかというと悔しがって言っていたということも考えられる。
しかしながら、視覚で幹部を見る実用性や正確性は非常に強力なので、しだいに受け入れられていった。