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「007ワールドイズノットイナフ」では、据わった上体でハンドルを締め上げていき、首を絞める拷問器具が登場する。これは、Garroteといわれる実在した機械である。ガロット、あるいはギャロットと音訳され、「座り式首絞め器」と訳される。この器具について解説する。
ガロットの登場は以外にも古い。紀元前1世紀にはローマで登場している。これはレリーフなどにも刻まれている。
ガロットは基本的には、椅子の背もたれに首輪がついており、背もたれの穴からネジで首輪を占めることができる。罪人はこれに座らされ、後ろでに縛られた状態で首輪をはめられる。この状態でハンドルを回転させ締め上げていき、拷問を行うのが流れである。首輪を閉めるものは「スペイン式」といわれる。
長く締め上げられると窒息して死に至るので、死刑にも使われた。
「カタルーニャ式」といわれるモデルでは、ネジのついた棒の先端がとがった円錐が着いており、頚椎を後ろから圧迫される。これは、強く締めると首を突き抜けて頚椎を破壊し、かつ頚椎の前の気管もつぶしてしまうというより強力なガロットであった。
ねじを使わないモデルとして、ぬれると縮む性質の紐を用いるものもあった。これは座らせて紐を首に巻きつける以外は普通のガロットと同じである。ただし、濡れ具合によってはうまく締め上げられ巣、長い苦痛に耐えなければならない。そして最後には窒息して死亡する。
インカ帝国の最後の皇帝アタワルパはこれを使って処刑されたらしい。
ガロットの使われたことが記録されている刑罰としては、宗教裁判で異端の審判が下された罪人に対してのものや、アナーキストに対する初回として使われた記録がある。この二つはいずれも複数のガロットを用意し同時に多人数に対して実行された。
これが使われた処刑の末期の記録は1959年のものであった。スペインの記録であり、この器具が結構最近まで使われていたことがわかる。
その特殊な見た目と用途からか、フィクションでも拷問用の道具として登場することもある。上記で述べた007ワールドイズノットイナフのほか、似たような座らせた状態で後ろから首などを締め上げるという形のものはアクション映画やR18指定のゲームなどで多用される。たいていはちょっと怖いシーンである。
007のものは、頚椎を圧迫する棒がついているので、先がはっきりとは映されていないがとがっていればカタルーニャ式に近いものと思われる。