くねくねは都市伝説で語られる正体不明の存在です。ここでは、白いくねくねの正体8つを解説・考察していきます。
くねくねの都市伝説
くねくねは、都市伝説で語られる恐ろしい存在です。
田んぼなどにしろいくねくねした物体が出現し、それをはっきり見てしまうと、精神に異常をきたす、というのが都市伝説の大まかなあらすじです。
この妖怪(?)の話は都市伝説としては珍しく出自がはっきりしており、2003年に投稿された話が元ネタになっています。
2003年以降も、くねくねにまつわる話はいくつか投稿されています。
この都市伝説に共通する部分は、以下の点です。
- 白いくねくねしたものが田園などの遠くに見える。
- 見たものは精神に異常をきたしてしまう(はっきり見なければ助かる)。
- 発見される季節は夏であることが多い。
以下では、くねくねの正体を紹介して考察していきます。
くねくねの正体8つを解説!
くねくねの正体は8つほど考えられます。ここでは、それらを物理的な実体を持っているもの、いないもの、その他に分けて解説していきます。
物理的な実体を持っている説
実体を持っている説では、以下のものが考えられます。
シラサギ説
実体を持っている説で一番くねくねの特徴をとらえているのがこの説です。
くねくねと同じ白いフォルムで、かつ動くことができるのが田園に飛来する鳥、シラサギです。
このシラサギはコサギやチュウダイサギなどのうち白い種を指す言葉です。
日本では各地にみられ、夏鳥として日本で繁殖して南方へ渡ります。そしてシラサギがそのエサを捕食するのが、田園です。
これは夏場に田んぼなどで見られるというの特徴と合致します。
案山子説(凧型の案山子説)
次に考えられるのが案山子です。
田んぼにあって白い色があって人の形っぽいものとくれば、案山子が誰でも思いつくのではないでしょうか。
もっとも、くねくねとは動かないものであり、さらに大部分が白でないものが多いので、その点は合致しません。
しかし、最近では風でゆらゆらと動く凧型の案山子も使われているため、これを誤認したと考えることができます。
水死体説
もう一つが、水死体を誤認したという説です。
これは、色的には全く一致せず、また、動きがあるのか、または遠くから水中にあるものが見えるとは考えにくいという点でやや苦しいでしょう。
しかし、見たものが精神に異常をきたすという意味では、ショックでそうなった、と解釈することが可能です。
物理的な実体を持っていない説
実体を持っていない説では、以下のような説が考えられます。
かげろうまたは蜃気楼説
もう一つが、かげろう(陽炎)や蜃気楼などの自然現象である説です。
これであれば、かげろうが遠くに見えやすい暑い日にくねくねの事件が起こるということにも合致します。
また、くねくねとした動きもかげろうの揺らめきと考えれば納得できます。
熱中症による幻覚説
くねくねに関するかなり多くの事柄を説明できるのが、熱中症による幻覚説です。
これは、くねくねは熱中症によってみえる幻覚であって、それを眺めようと時間をかけているうちに熱中症が進行してしまって脳機能などに異常をきたす、というものです。
熱中症はめまいのほか、脱水症状によって幻覚が起きることもあるというのは確かにあるようです。
ただし、そばにいる人もなぜ同じ位置にくねくねを見ているのはなぜかという疑問も残ります。
その他の説
その他の説はより都市伝説っぽいです。
ドッペルゲンガー説
一つ目が、ドッペルゲンガー説です。
これは、くねくねが遠くにいる自分であったという解釈をするとこうなります。
自分のドッペルゲンガーにあうと、精神がおかしくなる、自分が死ぬ、などのうわさもあるので、その点が合致します。
一反木綿などの妖怪説
この説ではくねくねを昔から目撃されてきた妖怪と見ます。
例えば白くてくねくねしたものだと、一反木綿が考えられます。
それが現代ではくねくねとして呼ばれているということになります。
「見たら死ぬ」系の作り話説
最後に考えられるのは、いわゆる「見たら死ぬ系」の作り話、都市伝説だというものです。
これであれば、語り手の作り話ということになるので、いくらでも創作し放題でしょう。
熱中症による幻覚説 or 複合説が全ての条件を説明できる
結論としては、「熱中症による幻覚説」が単体の説では最も多くの説明がつくように思えます。
また、この説は巷でもよく支持されています。
さらに、複合説(上のいくつかの要素を組み合わせた説)をとれば、すべての条件を説明することが可能です。
例えば、「シラサギ+かげろう+熱中症」説です。
シラサギが動いており、さらにかげろうの影響でゆらゆらと輪郭がぼやけて見えたなどの場合です。
これであれば、くねくねがしばしば関節がゆがんでいる人型に見えるのも納得できます。
図のように、シラサギの画像をゆがませ、田んぼの遠景においてみると翼が腕に見えるからです。
さらに、黒っぽい脚は草に隠れてしまうはずであり、くちばしは遠景ではまず見えません。
幻覚説だけだと、一緒にいた健康な人が同じ位置に同じようにくねくねが見えているのはなぜか、という疑問が残ります。
しかし、複合説と考えれば、普通に見えていることにも説明が付きます。
まとめ
- くねくねは、田んぼなどに夏に現れる白いくねくねした物体で、正体をはっきり見たものは精神に異常をきたすという都市伝説で語られる存在。
- くねくねの正体は、実体があるものの説ではシラサギや、カカシなどの説があげられる。
- 実体のない説では、かげろうや熱中症による幻覚説があげられる。
- 有力な説としては、遠くが揺らいで見えるほど暑い日に熱中症になってみたシラサギやカカシであると考えられる。
おそらくこの話が強く人を引き付けるのは、記憶のどこかで自分もくねくね見たことがある、という感情を抱かせるからではないでしょうか。そして誰もが田園の遠くのほうに目撃することができるのは、シラサギであることが多いです。