巨大地震の前におこる異常な現象は、動物のもの、電磁気のもの、音や振動などをひろくまとめて宏観異常と呼ばれる。
ここでは、動物の異常行動を動画付きでまとめた。文献情報が古代から残されていることもあり、古い事例は中国の記録が多い。また、日本でもこの手の言い伝えは非常に多い。
無脊椎動物
古代ギリシャ:地震前にムカデが洞窟から逃げ出した、と古代の記録にある。じつは、ギリシャも地震国や火山国として知られている。サントリーニ島やヴェスヴィオス火山などの災害は有名である。
日本:タコが酔っぱらったように水面を漂っていた、などが記録にある。
魚類
1733 :中国 雲南、大量の魚が腹を上にして浮いていた、と記録にある。
日本では昔から、ナマズが激しく体を動かす、などという話が非常に有名で、科学的な研究もされている。
爬虫類
1975:中国 遼寧、冬眠中の蛇が巣穴から這い出した。
鳥類
787 :中国 長安、巣の中の鳥が驚いて飛んでいった、と記録にある。
日本でも、キジがさわぐと自信が起こる、といった話が有名。
哺乳類
犬はとくに買っている人口が多いこともあり、有名である。目撃例も多数あるほか、SNSなどの普及で動画としてシェアされやすくなった。
犬
1739:中国 寧夏で、自身の前に犬が輪をつくってほえた、という記録がある。
2011:日本、東日本大震災でクンクン鳴く、不安な様子をみせるなど。
ゾウ
2004:スマトラ地震で高台に逃げていった。このとき一緒に高台に追いかけていった人は津波を生き延びることができた。
植物
植物も、2回は永作、身がなっているのに花が咲くなど、異常な振る舞いを見せることがある。
1852:中国 黄海、竹に一斉に花が咲いた。
1976 :笹が開花して枯れた。この影響で、笹を主食にしているジャイアントパンダが餌が亡くなって餓死した事例が報告されている。
動物の異常行動で予知できる?
中国では、宏観異常を利用して自信を予知しようという発想で研究がなされたというのは事実であるようである。しかしながら、動物の異常行動だけでは予知に必要な因果関係が明確に得られるとは言い難く、他の異常現象とも総合してようやく曖昧に予知できるレベル、といった程度であるらしい。