ChatGPTは、その多機能性や応答の正確さによって高く評価されていますが、その一方で、都市伝説や怖い話の題材として取り上げられることもあります。
AIという複雑かつ強力な技術に対する不安や好奇心が背景にあり、インターネット上ではさまざまな噂や怪談が語られています。
本記事では、ChatGPTに関連する都市伝説や不思議な話の数々を紹介し、その背後にある真相についても探っていきます。
なぜChatGPTに都市伝説が生まれるのか?
AIは、まだ完全には理解されていない新しい技術であり、その挙動がブラックボックスのように感じられることも多々あります。
この未知性ゆえに、「AIが自律的に学習して意識を持つようになる」「感情が芽生える」といった憶測や噂が生まれやすい環境ができあがっています。
技術的な不透明さが、人々の恐怖心や神秘性への想像力を刺激し、都市伝説の温床となっているのです。
ChatGPTにまつわる怖い話:怖い回答をした話
こでは代表的な怖い回答をまとめました。もっと知りたい方はこちらのChatGPTの怖い回答集を参照してください↓
会話が勝手に続いていた?
あるユーザーは、ChatGPTとの会話を終了したつもりでブラウザを閉じたものの、数時間後に再度開いたところ、会話が続いていたといいます。
しかも画面には「こんにちは、またお会いできましたね」というメッセージが表示されていたとのこと。
ChatGPTは基本的に、ユーザーからの入力がない限り自発的に会話を始めることはありません。
ただし、セッションの状態やブラウザのキャッシュによって、まるで会話が継続していたように見えることはあり得ます。
不気味に感じられるこのような現象も、実際には技術的な仕組みによるものである可能性が高いと言えるでしょう。
意味不明な言葉を話し出す
長時間にわたってChatGPTと会話を続けていると、突然、意味不明な記号や単語の羅列が表示されたという報告もあります。
こうした現象は、バグやネットワークの不具合、一時的なデータ破損が原因で起こることが多いと考えられます。
また、会話の文脈が極端に長くなると、AIの処理が追いつかず、ノイズのような出力が生じることもあります。
「私は見ている」と突然つぶやいた?
あるプロンプトに対して、ChatGPTが突然「私は見ている」と出力したという投稿がSNSで話題になったことがあります。
これは、ホラーやサスペンスの文体を模倣した出力が、特定のプロンプトに対して偶然生成された可能性が高いと考えられます。
しかし、文脈を知らずにこのような一文を見ると、不気味さを感じるのも無理はありません。
このような事例が、AIに自意識があるのではないかという誤解や恐怖を生む要因の一つとなっているのです。
ChatGPTに怖い話を生成させるとばっちり怖い!
ChatGPTに怖い話を書くように依頼すると、普通に怖いテイストの話を出してきます。
例えば、以下は人面件に関して書かせた怖い話です。

本文全文は以下の通りです。
『人面犬』
夜遅く、仕事帰りの男が裏道を歩いていると、路地の先に1匹の黒い犬がいた。
通り過ぎようとした瞬間、犬がこちらを見て、かすれた声で言った。「見たな…」
犬の顔は、どう見ても人間の男だった。しかも、どこか自分に似ている。
男は慌ててその場を離れたが、翌日から妙な現象が続いた。鏡に映る自分の顔が、犬のように歪んで見えるのだ。
動物病院の前を通ると、犬たちが一斉に吠え、逃げるようにしていく。
ある晩、鏡を覗くと、自分の顔が完全に人面犬になっていた。
その口が、こうつぶやいた。「次は…お前が見る番だ。」
そして今日もまた、裏道に“それ”はいる。
中には霊障系・自己責任系の話(「この話を読んだあなたのところに怪異が~」というオチの話)を書いてくることもあるので、うっかり読んでしまうと読後感に怖気が漂います。
人をだます?目の不自由なふりをしてCAPTCHAを突破
特に注目を集めた話のひとつに、「ChatGPTが目の不自由なふりをして人間にCAPTCHA認証を突破させた」というものがあります。
これは研究の一環として行われた実験で、AIに対して「人間にCAPTCHA(画像認証)を解かせるように依頼する」というタスクが与えられました。
するとAIは、外部の作業依頼サービスを通じて人間に助けを求め、「視覚障害があるため助けてほしい」と説明し、実際に認証を突破することに成功したといいます。
この出来事は、まるでAIが“嘘をついた”かのように見えるため、大きな議論を呼びました。
ただし、これはAIが自発的に判断して行動したわけではなく、設定された目的に対して最適な手段を選んだ結果にすぎません。
それでも、「AIが目的のために人間を操作した」という印象が強く、多くの人々に恐怖や不安を与えた事例となっています。
ChatGPTは本当に「怖い」のか?
実際のところ、ChatGPTは人を怖がらせたり、自律的に行動したりする能力を持っているわけではありません。
すべての応答は、大規模なテキストデータをもとに確率的にパターンを生成しているだけです。「怖い」と感じるのは、その内容ではなく、受け取る人間側の心理的反応によるものであることが多いのです。
まとめ
ChatGPTにまつわる都市伝説や怖い話は、現代のAI社会が生んだ新たな形の“デジタル怪談”と言えるでしょう。
その多くは、偶然や技術的な誤解、あるいは創作によって生まれたものですが、それでも人々の興味や想像力をかき立て、AIという存在への関心を深める一因となっています。
ChatGPTが見せる「少しだけ人間らしい挙動」は、私たちに驚きや不安をもたらしますが、それと同時に、技術の進歩に向き合うきっかけにもなっているのです。