インディ・ジョーンズの2作目である「魔宮の伝説」では、秘宝として「サンカラストーン」が登場します。ここでは、このサンカラストーンについて、元ネタや実在の秘宝のモデルなども含めて解説します。
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サンカラストーン?シヴァリンガ?2通りの呼び方
サンカラストーンは、シリーズで取り上げられる宝としてのアークや聖杯とくらべ、ややマイナーなので、どんなものだかわかりにくいと思われます。
また、劇中でも、「シヴァリンガ」と「サンカラストーン」という2通りの呼ばれ方がされているので、やや混乱するような原因にもなっています。
ですが、この秘宝についても、元ネタは存在しています。いかでは、実際の部分と後付けの創作の部分をともに解説していきます。
シヴァリンガは実在する!
まずは、シヴァリンガ(シヴァリンガム)という石の説明から紹介します。
シヴァリンガというのは、ヒンドゥー教が信仰されている村などにまつられる石のことであり、各共同体に存在しています。したがって、ヒンドゥー教圏でまつられているものは数多くあります。
シヴァは名前の通り、ヒンドゥー教の創造神であるシヴァ神のことですね。
そして、「魔宮の伝説」で登場する村では、「サンカラストーン」という秘宝がこのシヴァリンガとしてまつられていた、ということのようです。
サンカラストーンは実際にあるのか?
村でシヴァリンガとしてまつられていたサンカラストーンは、実際にあるのでしょうか?
しかも設定では、なかにダイヤモンドが隠されており、サンカラストーンどうしを近づけると光る、という描写まであります。
結論から言うと、サンカラストーンは製作側の創作のようです。ただし、「サンカラ」の名前のもとになったという人物は実在しています。
また、サンカラが石を授かったという山の元ネタも実在します。
サンカラストーンの元ネタ!シャンカラとカリサ山の場所
ここからは、製作陣にインスピレーションを与えた周辺の情報の元ネタを解説していきます。
シャンカラはヒンドゥー教の僧侶
サンカラのもとになったのは、アディ・シャンカラ(アディ・シャンカラチャリヤ)というヒンドゥー教の僧侶だと考察されています。
彼は、西暦700年ごろにインドに生まれました。
この時代のヒンドゥー教の哲学に影響を与え、また、いくつかの文献も残し、教育者として後進に伝えることにもたけていたようです。
文献によって記述が異なるようですが、旅に出ていた時期がある、という記録も残っているようです。
カリサ山はチベットの山
サンカラがストーンを授かったという場所が、劇中ではカリサ山という風に設定されています。
カリサ山は、チベット西部に位置するカイラス山が元ネタだと考察されています。(インドに存在する山ではない。)
いくつかの宗教において聖地や重要な山としてみなされており、ヒンドゥー教の場合は、シヴァ神がいる山として認識されているようです。
このような設定は劇中にも出てきますね。
まとめ
- サンカラストーンは、ヒンドゥー教の村などにまつられているシヴァリンガを参考に創作された秘宝。
- シヴァリンガはヒンドゥー教圏で様々なものが知られている。
- 名前の元ネタになったのは、アディ・シャンカラというヒンドゥー教の僧侶で、受け取った山のモデルはカイラス山。
この秘宝だけ元ネタが気になっていたので、今回調査でいろいろとわかってよかったです。