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トマト祭りについて調べていると、死亡というキーワードが見つかります。ここでは、過去のトマト祭りで死亡事故や怪我などの事件はあったのか、なぜそのような事例が起こったのか考察していきます。死んだのは意外なものでした。
スペインの変わったお祭りとして知られるトマト祭りですが、過去に死亡事故はあったのでしょうか?
結論から言うと、トマト祭りで死亡事故が起こったことはないようです。
英語の文献や、スペイン語の文献なども複数確認してみましたが、死亡に関するニュースなどは出てきませんでした。
ですが、過去には怪我をしたという事件はいくつか起こっていることがわかりました。
それでも怪我の内容としては軽微な事故のみであり、2011年には、熱中症や目の炎症を含む 26 件の傷害が報告されました。
ここでは、怪我がなぜ起こったのかについて考察していきます。
理由としては、熱中症は水分補給ができていなかったことが考えられます。
目の炎症の理由はよくわかりませんが、傷んだトマトを使っているのでそれが目に入り、そこから炎症が起こったということが考えられます。
ではなぜ「トマト祭り 死亡」というキーワードがでてくるのでしょうか。
トマト祭りの様子を写した写真などを見てみると、その理由が推測できます。
それはトマトが赤いのを利用して「死んだふり」をして遊ぶ参加者が一定数いることです。
例えば以下の画像は「トマト祭りの路上で倒れこんでいる人」ですが、トマトで赤くなって血液に見えているいるだけであり、見た目はショッキングですがもちろん実際に死んでいるわけではありません。
よく見ると口元もにやけていて深刻ではないことがわかりますが、その様子はさながら事件現場のようです。(画像の詳細はリンク先の記事を参照)
これを目撃してトマト祭りで死亡者が出たと誤解し検索する人が多い、または、一種の怖いもの見たさでこういった画像を探している人がいるので、検索予測候補に挙がってくると考えられます。
調べてみると意外なことに(?)、死亡者は出ていないことがわかります。ただし、上述の通り怪我人は出ています。
また、参加した人の声をみてみると、「人ごみの中に入ると身動きが取れない」「人が密集していて息苦しい」という声は実際にあるようです。
というわけで、死亡した人はいないものの、参加者は結構スリリングな思いをしている、ということがわかりました。
ここからは、逆に、死亡した人がなぜいないのかを考察していきます。
トマト祭りで死亡者が出ないのはなぜかというと、主催者が設けた人数制限やルール、警備スタッフの活躍にその理由があると考察できます。
トマト祭りはスペイン全土で人気になって以降、参加者は増加して4万人以上の規模にまでなっていました。
しかし、2013年以降は、人数制限をかけて実施されています。
この人数は約2万であり、最盛期の半分程度ということがわかります。
つまり単純に考えて、人口密度が半分になるわけですから、将棋倒しなどのリスクは減らせます。
なお、この人数制限は現在でも続いています。
逆に、2013年までの4万人規模でも死亡者が出なかったのがすごいですが・・・。
そして、時間制限も設けられており、トマトを投げ合える時間は1時間のみです。
こういった人ごみで人が死亡する場合には、将棋倒しになって圧死するケースがありますが、圧死する場合は、長い時間圧迫する物体が体の上にのった状態であることが多いです。
過去のデータでは、50キロ相当のおもりが体の上に乗っていると、30分で呼吸困難の恐れが出始め、70~80分で死に至るといわれています。
つまり、1時間という制限の中では、圧迫されている状態は長く続いたとしても数十分(60分は超えることがない)と見積もることができるため、死亡者が出ないと推測されます。
トマト祭りは無法地帯のようにも見えますが、結構ルールは厳格に決められています(英語で書かれたルール一覧)。
リンク先を翻訳したうえで列記すると、以下のようになります。
このルールがあることで、固いものが当たることによる脳挫傷による死亡などを防いでいると考えることができます。
実は映像を見てみると、警備員スタッフの姿も多く見られます。
映像では、同じ色のTシャツを着たスタッフがトラックの上だけではなく、地上にも何人もいます。
特に注目したいのが、トラックの周りに待機しているスタッフです。
トラックはゆっくりとですが移動しているため、参加者がひかれたりすると大けがや死亡は避けられません。
このスタッフたちは参加者が移動するトラックに近づきすぎないように、参加者を遠ざける働きをしています。
こうしたスタッフの活躍もあって、死亡者が出ないものと考えられます。
ここまで、ルールやスタッフによる安全対策を見てきました。
もし参加したい場合、安全対策はどうすればよいのでしょうか?
第一には、上に挙げたルールをきちんと守ることが重要です。
そして、参加する際の服装ですが、動きやすい服装で参加するのがベストでしょう。参加者の中には、トマトで汚れてもいいように(そして、洗い流すときにぬれてもいいように)水着で参加する人もいるようです。
必須ではないようですが、自衛策として目を保護するためのゴーグルをつけたうえで参戦するという人もちらほら見られます。
これらを守れば、トマト祭りに参加したとしても死亡することはないでしょう。
もう一つ、トマト祭りの死亡に関して特筆すべきこととして、トマト祭り自体が死を迎える、すなわち中止という事態になりかけたことがありました。
これは、1950年代におこったことで、もともとトマト祭りは祭りとして根付く前は毎年のように警察に鎮圧されていました。(ここまでの祭りの始まりや経緯はこちらの記事を参照)
トマトを投げることを禁止されたことに対して警察に抗議する意味を込めて(?)、1957年、抗議する住民によって、『トマトの埋葬』が行われました。
バンドが葬送行進曲を演奏する中、彼らは巨大なトマトが入った棺をもち、厳粛にブニョールの街中を練り歩いたそうです。
その時の写真も残っており、以下がその様子です。
中央で担がれている棺桶にトマトが入っているものと推測されます。
しかしその後はトマト投げは解禁され、世界的に有名な祭りになっています。
葬式のパフォーマンスはユニークな形ではありますが、結局は抗議活動が実を結んで、トマト祭りが死から復活したということがわかります。
トマト祭りに死亡という検索キーワードが出てくる理由として、同じくスペインの有名な祭りである牛追い祭りとの混同していることが考えられます。
牛追い祭りについても調査したので気になる方はこちら↓
牛追い祭りでは牛が町の中にいっせいに放たれて、人間が牛に追い回されるという非常に危険が伴う祭りとして有名です。
牛追い祭りでは、けが人はもちろんのこと、過去には死亡事故も起きているので、こちらの祭りとの混同する人もいる可能性もあります。
思った以上に歴史も長い祭りなので、続いていってほしいですね。