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羽ペン(羽根ペン)は、中世から近代まで使われていた筆記用具です。また、フィクションでもよく登場します。ここでは、無料でできる羽ペンの作り方を解説していきます。素材の羽根を集めるところから制作方法、インクによる書き方までを解説していきます。
羽ペンの実在の歴史について気になる方はこちらを参照ください↓
まずは、羽ペンを作る準備について解説します。
羽ペンは、当然ですが鳥の羽を使ってペンを作ります。
以下では羽の拾い方から書いていますが、ネットショップなどでそれっぽい装飾用の羽を買うこともできます(ただし羽の先端に切れ込みを入れられるものが好ましい)。
また羽ペンの完成形の方針としては、以下の2通りがあります。
①羽だけでペンとして使えるようなモデル(中世に使われていたのと同じもの)
②羽は飾りで、筆記する部分はボールペンを流用するモデル
ここでは、結果的に両方とも作れるように解説していきます。
羽ペンに必要な素材や器具は以下の通りです。
では、さっそく作ってみましょう。作業時間は下準備に1日くらい、製作は10分あればできます。
まずは、羽ペンに使う鳥の羽を拾います。
これは道端に落ちているカラスの羽などが入手しやすいです。
ただし、羽は雑菌がついている恐れがあるので、ゴム手袋などを使い袋に入れ、素手ではつかまないようにしましょう。
また、大きすぎる羽だと扱いづらいので、小さめの羽のほうが良いです。
羽はたまに落ちていますが、そんなに簡単に見つけられないよ、という場合でも、コツがあります。
カラスをよく見かけるエリアに生えている木の、根元の周囲を観察してみましょう。
カラスが木にとまる関係で、発見確率が上がります。運が良ければ数枚が落ちていることもあります。
羽が入手できたら、まずは洗浄と消毒を行います。
洗浄は、衣類用の洗剤をバケツなどに注ぎ水で薄め、そこに羽を入れます。
ゴム手袋などをして、手でもみ洗いをするように洗っていきます。
終わったら、洗剤は流して消毒用アルコールを羽が浸せるくらいの量だけバケツに注ぎます。
そこに数時間浸して消毒します。
完全に沈むように重しなどをのせるとよいです。
おわったら、水分をふき取った後、天日干しで乾かして完了です。
いよいよ羽ペンを作っていきます。
加工するといっても、やることはペン先をカットするだけです。
図のように斜めにペン先を切った後で、先端部分に縦に切れ込みを入れます。(画像では見にくいですが縦にきれこみがはいっています。)
イメージとしては、万年筆の先端を作るような感じでしょうか。
この部分にインクが保持されて紙にしみこんでいき、書くことができるという仕組みです。
切れ目を入れてそこにインクを保持するタイプは、これで完成です!
ボールペンタイプのものは、いらないボールペンの芯をテープなどで羽に取り付ければ完成です。
ペン先が羽の先に来るように接着しましょう。
羽ペンで書いてみると、どうなるのでしょうか。
ここでは、いらないボールペンのインクを使う方法について解説していきます。
いらないボールペンの芯だけを抜き取り、インクが満たされている部分をはさみかカッターでカットします。
このとき、インクが多少はあふれてしまうので汚れたらふき取りましょう。
そして、その部分に図のように羽ペンを差し込むと、インクを先端にしみこませることができます。
書いている途中でインクが切れたら、同じことをしてインクを補充します。
羽ペンで書いてみると、以下のように書けました。以下は一筆(インクを2度づけしない)で3文字書いています。
意外と、ペン先についたインクだけで複数の文字をはっきりと書くことができます。
書き心地は、ペン先がゆがむ感じになるので必ずしも書きやすいものではないです。
書くコツとしては、インクが出続けるような角度をうまく探りながら書くかんじになります。
2つ目の、ボールペンを羽にくっつけるタイプのほうは、いうまでもなくボールペンの書き心地がそのまま羽ペンの書き心地になります。
・上でも書いていますが、消毒が終わるまでは素手では触らないようにしましょう。また、製作し終わった後や、羽ペンを使った後は必ず手を洗いましょう。
・刃物を扱う際はけがに注意しましょう。
・食卓などでは羽ペンは使わないほうが良いです。
作ってみて、ペン先となる羽の先(正確には付け根)は、ストローのように中空になっていることに気づきました。これが羽ペンの秘密だったようです。気分はハリーポッターですね。