ライブ会場などで盛り上げるつもりが迷惑行為となってしまうファンがいることがある(故意の場合もある)。いわゆる「厄介オタク」と呼ばれる人々が起こした事件をまとめた。すでに明治時代には同様の事件がおこっている。
明治時代にすでに事件があった
明治時代には娘義太夫(女義太夫とも)という芸能があり、基本的には三味線に合わせて物語を語る芸風であった。いまでいうアイドルグループのはしりともいえる。これにも熱心なファンが存在した。
このファンのうち、一番前に陣取り、義太夫の歌謡にあわせて囃し立てることがあったが、これの度が過ぎて騒音になってしまったり、他のファンとのあいだで喧嘩になってしまうことがあった。「どうする、どうする」とはやし立てるもので、はじめは義太夫の語りにあわせていたが、次第に妨害するヤジになっていった。
この厄介なコールをする一団を「どうする連」と呼ぶようになり、明治33年には学生の立ち入りが禁止になった。
上の座席の拡大であるが、どうする連がはやし立てているのがわかる。あと、この時代にめがねをかけたアイドルオタクがいたこともわかる。
のち平成の事件との類似が早くも見られる。
平成の厄介オタクの事件
アイドルのブームの到来や、ライブを含むコンテンツの興隆などが背景としてある。
タイプは以下の2通りに分類できると思われる。
騒音になってしまったもの
家虎(イエッタイガー)
これは明治時代の「どうする連」の現代版ととらえることができる。
コールアンドレスポンスとして「イエッタイガー」と叫ぶものが始まりだったとされる。(イエが家に、タイガーが虎と表記されている)しかしながら、一部で曲が聞こえないほどの騒音になってしまうことがおこり、迷惑がられるようになってしまった。
咲きクラップ
これももともとは曲にあわせて歌声の合間などで手を叩くパフォーマンスであったが、曲に被せるような方法が曲が聞こえないほどの騒音になってしまうことがおこり、迷惑がられるようになってしまった。
傷害沙汰になってしまったもの
鯖を振り回す
ライブ会場に魚のサバをもちこみ、振り回したことで周囲に迷惑がかかったという事件。この件では傷害の罪に問われることになった。
ゴキブリの放出
ライブ会場にゴキブリの入った容器を持ち込み、ライブの最中に放出した、というもの。当然ライブは中断されることになった。
海外では?
上に述べた事例は不幸中の幸いとして死人はでていないが、「厄介」とは違うものの、海外では殺人事件も起こっている。
ロックバンド「パンテラ」の解散に怒った厄介なファンが銃を乱射する事件も起きている。