重力赤方偏移のシミュレーションをウェブ上で実行し、光の色が変わっていく様子を観察できるサイトツールです。
上の埋め込み内でも使えますが、うまく動かない・大きなページで使いたいというときは、元の重力赤方偏移シミュレーションページへ(新しいタブで開きます)。
重力赤方偏移とは?
「重力赤方偏移(Gravitational Redshift)」は、重い天体(星やブラックホールなど)の重力場から出る光の波長が、外に向かうにつれて長く(赤く)なる現象です。
これはアインシュタインの一般相対性理論によって予測されたもので、強い重力場の中では時間の流れが遅くなることから、外に出てくる光の波が「引き伸ばされる」ように観測されます。
つまり、星の表面では青っぽい光でも、遠くの観測者から見ると赤っぽく見えるのです。
この効果は、太陽のような比較的軽い星ではわずかですが、中性子星やブラックホールに近づくと非常に顕著になります。
🧪 ツールの使い方
このツールは、重力赤方偏移の視覚的な理解を助けるシミュレーションです。
🕹 操作方法:
- ページ中央の スライダー を動かしてみましょう。
- スライダーは「重力強度」を表しています。
- 値が大きくなるほど、星の重力が強いと仮定されます。
- スライダーを右に動かすと…
- 星のサイズが大きくなります。
- 星から放たれる波の波長(横幅)が長くなります。
- 波の色が変化していきます(青 → 緑 → 赤)。
👁 見どころ:
- 星の左側から出てくる「波」が光を表しています。
- 重力が強くなると、波の間隔が広がる=波長が伸びる(赤方偏移)。
- 波の色も、波長に応じて変化しています。
🧠 背景にある数式:
重力赤方偏移の倍率 zzz は、以下の式で近似されます:
倍率=1/√(1-g)
ここで g
は重力強度を 0~0.99 の範囲で仮定したパラメータです。
⚠️ 注意点
このシミュレーションは視覚的な理解を助けるための簡易モデルです。以下の点に注意してください:
- 重力の単位や具体的な質量は設定していません(相対的な「強さ」で表現)。
- 宇宙の現実世界では、光の波長はナノメートル(nm)単位で計測されますが、このツールではピクセル単位で簡略化しています。
- ブラックホールの事象の地平線に近づくと、理論上波長は無限大になりますが、本ツールでは最大値を制限しています(g < 1)。
- 色の変化も実際のスペクトルとはやや異なり、教育用に簡略化された色補間が使われています。
🧾 まとめ
- 重力赤方偏移は、強い重力場から出る光の波長が引き伸ばされる現象です。
- このツールでは、スライダーで星の重力強度を調整し、波長や色の変化を視覚的に観察できます。
- 星のサイズも重力に比例して変化し、視覚的なインパクトを強調。
- 波の色や長さの変化により、赤方偏移の影響を直感的に理解できます。
- 実際の物理とは異なる簡易モデルであり、あくまで教育・イメージ用です。
ぜひこのツールを活用して、重力と光の不思議な関係に触れてみてください。
科学が目に見えるって、楽しいですよね!