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海坊主は、海に現れる有名な妖怪です。ここでは、海坊主の特徴を解説するとともに、その正体3つを考察していきます。
海坊主は日本に古くから伝わる海の妖怪です。
船乗りたちの前に突然現れ、船員を恐怖に陥れます。
人間より大きな数メートルの体をしており、その体は丸く黒っぽい体で描写されることが多いです。
漁師が漁をしている船のそばに現れて驚かせることで知られています。
また、夜の海に現れることが多いようです。
海坊主は具体的な目撃事例がいくつか上がっています。
1888年には、和歌山県に現れています。これは「毛見浦の海坊主」と言われています。
和歌山県三井寺に大猿のような体長約2.1〜2.4メートル、体重約225〜263キログラムの海坊主があがったという記録が新聞に残されています。
20世紀に入ってからも目撃事例があります。
1971年4月、宮城県の漁船である第28金比羅丸がニュージーランド方面でマグロ漁をしていたところ、巻き上げていた延縄が突然切れ、海から大きな生物のようなものが現れました。
この時の海坊主の見た目は灰褐色で皺の多い体を持ち、目は直径15センチメートルほど、鼻はつぶれ、口は見えなかったといいます。
船員たちは化け物が出たと騒ぎになりましたが、モリで突く準備をしていたところ、その化物は海中へと消えたと伝わっています。
また、海外でも、海に現れる巨大な妖怪という意味では似たような存在がいくつか伝えられています。
海坊主の説としては、やはり大きな海の動物の誤認が考えられるでしょう。それらから見ていきます。
一つ目はクジラ説です。これは結構多くの人が思いつく正体なのではないでしょうか。
この事例では大きくて黒っぽい様子で描かれるフォルムをよくとらえています。
一方で、鯨などを見慣れている漁師が見間違いをするはずがない、という反論もよく指摘されるところです。
もう一つ上の説から派生した説としては、クジラの死概説が挙げられます。
クジラが死ぬとガスが体内で発生し、体が膨らみます。
その後、完全に体が大きくなって膨らむと、大きくて丸いフォルムになります。
つまり、見た目的にはひっくり返って膨らんだ鯨に目がついている状態になります。
3つ目の説は物理的な実体を伴わない説で、集団幻覚説です。
こちらは、船員たちが一斉に幻覚を見て、パニックにより存在しないものを見たと勘違いしたという考察です。
ただし、そこまで多くの人物が一斉に巨大なものの幻覚を見るのかという部分で疑問は残るでしょう。
ここまで見た中では、クジラの死骸説がもっとも多くの特徴を説明できそうだと思われます。
クジラの死骸であれば、クジラを見慣れている人でも別のものに見えるということはありうるかもしれません。
また、ガスで丸みを帯びたフォルムも海坊主そのものです。
特に、夜間であれば膨らんだクジラは図のように見えるので、勘違いしたとしても不思議ではないでしょう。
ガスがたまっ手浮力を得たものの何かに引っかかっていたクジラが、船が通過した振動などで外れて浮かび上がってきたのを、海坊主だと誤認したというのが最も目撃談に合致する正体かもしれません。
海坊主は意外と新聞などにも目撃情報が載っていたというのが面白いところです。