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両面宿儺は日本の伝説に登場する顔を2つもつ存在として知られています。ここでは、両面宿儺がシャム双生児の双子だったという説や元ネタについて考察していきます。
まずは両面宿儺の特徴を簡単にまとめていきます。
両面宿儺は日本書紀などに登場する異形の存在で、以下の外見的特徴を持ちます。
このほかにも日本各地に伝説が残っており、必ずしも討伐される存在ではなく、寺を開いたり龍を倒したりといった英雄としても描かれます。
これらの外見的特徴から連想されるのが、両面宿儺はシャム双生児だったのではないか、という説です。
シャム双生児は結合双生児のことで、双子の身体の一部が結合した状態で生まれてきた状態のことを言います。
両面宿儺は2つの顔、合計8本の手足という状態から、この特徴に合致します。
顔が反対側を向いているという点は、臀部結合(腰から尻にかけての結合)の双子であれば普通の状態で立つと反対側を向くことになります。
臀部結合の事例としては20世紀初頭にイギリスで生まれたデイジー&ヴァイオレット・ヒルトン姉妹が知られています。
臀部結合なので立ち方によっては体が反対を向く、すなわち2つの顔が反対を向いており、合計8本の手足、という特徴を持つことになります。
シャム双生児のシャムというのは、地名のことです。
その地域で観察された結合双生児、チャン&エン・ブンカー兄弟が医学的にも有名になったことから、シャムという名前が付きました。
しかし、これはシャムで結合双生児が多かったわけではなく、ほかの地域にも見られます。
シャム双生児が生まれる割合は、世界平均ではおおむね20万人のうち1人(1組)といわれています。
日本人でもシャム双生児(結合双生児)が生まれたという実例はあります。
例えば近年の例では、沖縄に生まれた長嶺姉妹は分離手術に成功した結合双生児の例として有名になりました。
よって、両面宿儺は古代の日本に生まれた結合双生児が、信仰と結びついて生まれたものと考えることができます。
海外でも、結合双生児が伝説的存在になった事例はあります。
その例が「ビデンテンのおとめ」です。
ビデンテンのおとめは、伝説では1100年にイギリスのビデンデンで生まれたと考えられている結合双生児です。
結合の様子は肩と腰がつながった形だったといわれています。
のちに土地を村に遺贈し、復活祭ごとにそこで得られた利益を元手にして貧しい人々へ食べ物と飲み物がふるまわれたという伝説が残っています。
このように、シャム双生児が伝説的な存在になる事例は海外にもあったことがわかります。
それだけではなく、人々を助ける働きもする伝説が残っているという点でも共通点があります(両面宿儺のほうは場合によりけりですが)。
両面宿儺は何歳まで生きていたのかが気になるところです。