\当サイトではリンク広告を利用しています。/
今回は永久機関Fileとして電池にまつわるものを紹介します!
みなさんも、子どもの頃にこんなこと考えたこと、ありませんか?
「電池を10個、100個つなげたら、もうずーっと動くんじゃない!?最強のモーター作れるでしょ!」
でも実は…この「夢の永久モーター」を本気で実現しようとした先人がいたんです。しかも1800年代に!
今回は、ちょっとレトロでロマン溢れる電池型永久機関、その名も「ザンボーニの永久機関」について深掘りしていきます♪
まずはネーミングから気になる「ザンボーニ」ってなに?というところから。
ジュゼッペ・ザンボーニ(Giuseppe Zamboni)は、イタリアの物理学者で、18世紀〜19世紀にかけて活躍しました。
彼は、当時最先端だった「電池技術」を使って、非常に長寿命な電源装置を開発したんです。
「電池ってそんなに昔からあったの?」と思った人、大正解。実は1800年にヴォルタが世界初の電池(ボルタ電堆)を発明してから、世界中で“電池ブーム”が巻き起こっていたんです。
で、ザンボーニさんもそのブームに乗って開発したのが、「ザンボーニ電堆」。
これは一言でいうと、「超薄型・超低電力の積層電池」です。
具体的には、以下のような材料でできています:
これらをサンドイッチのように何百枚、何千枚も積み重ねて、ちょっとした電圧を発生させる仕組み。
1枚1枚は微々たる電圧ですが、重ねれば重ねるほど、電圧も上がっていく!
…って、これ、あれですね、小学生が「電池いっぱいつなげたら無限に動くんじゃ?」っていうアレとまったく同じじゃないですか(笑)
そう、ザンボーニの永久機関は、いわば「真面目にやった電池ドリーム」だったんです。
このような電池をもとにした永久機関は、電堆が最新技術だったころ、いくつか試みられました。
さてさて、ここまではあくまで電源部分のお話でした。
ここからは「ザンボーニ電堆って実際どんなふうに使われてたの?」という素朴な疑問にお答えしましょう!
実は、このちょっと不思議な積層電池を使って、当時の人たちはいくつかの“永久機関っぽい”装置を作っていたんです。
えっ!? 時計!? と思った方、はい、その通り!
ザンボーニ電堆を使って、振動するパーツを動力源にして小型の電気時計を動かす、というアイデアもあったんです。
構造としてはこんなイメージ:
めちゃくちゃシンプルだけど、動くたびにちょっと感動しますよね。まさに「電池で動くレトロギア」って感じ。
これはくわしくは後述しますが「オックスフォード・エレクトリック・ベル」が有名ですね!
ザンボーニ電堆によって、金属の小さな球体(クラッパー)が左右のベルを交互に叩くことで、絶え間なく音を鳴らす装置。
しかもそれが150年以上も動き続けているという、まさにレジェンド級の実績。
「動く=音が出る=見てて楽しい」という三拍子がそろっている、ザンボーニ電堆を使った超ロマン装置です。
さて、いくら夢が詰まっているとはいえ、現実問題として「本当に永久に動くの?」という疑問が浮かびますよね。
答えは…残念ながらNO!
「永久機関」とは、外からエネルギーを供給しなくても、永遠に動き続ける理想の装置のこと。でも、これは物理法則的に存在しないとされています。
などの理由により、いつかは必ずエネルギーが尽きて止まる運命。
ザンボーニ電堆も、材料に含まれる化学エネルギーを使って電気を作っています。つまり、いずれは消耗してしまうんです。
「でもダメじゃん」と思うかもしれませんが、ここが面白いポイント!
ザンボーニ電堆は、ほんのわずかな電流しか流さないため、消耗が超スローペース。
そのおかげで、何十年、あるいは100年以上動き続けることも可能なんです。
イギリス・オックスフォード大学の展示室にあるこの装置、なんと1840年ごろから現在まで、ずーっとチリンチリンと動き続けているというのです。
構造は非常にシンプル:
このクラッパーが、左右のベルを交互に叩くことで「チリン…チリン…」と動き続けている、というわけ。
このベル、150年以上も音を鳴らし続けているんですよ!? 永久機関じゃないけど、もう十分“永久感”ありますよね。
※ちなみに、動作を止めたくないという理由から、この装置のカバーは外されたことがなく、正確な構造はいまだにナゾが多いそうです。ミステリアス!
さて、今回の主役「ザンボーニの永久機関」ですが、残念ながら真の永久機関ではありません。
でも!
といった“工夫”に満ち溢れていて、技術者魂をくすぐる存在なんです。
そして何より、「できたらいいな」を本気で形にした情熱が感じられますよね!
最後に、今回の内容をポップに箇条書きでまとめちゃいましょう!
✅ ザンボーニの永久機関とは、1800年代の「積層型電池」で作られた長寿命モーター装置!
✅ ジョゼフ・ザンボーニはイタリアの物理学者で、初期の電池開発者のひとり。
✅ ザンボーニ電堆は、紙や金属を何百枚も積み重ねて微弱な電流を生む装置!
✅ 科学的には「永久機関」じゃないけど、超長持ちする!
✅ 実例として「オックスフォード・エレクトリック・ベル」は、150年以上動いてるスゴ装置!
✅ ザンボーニ電堆を使って「時計」も作られた!振動を使って歯車を動かす超ロマン仕様!
✅ 子どもの夢「電池いっぱいつなげたら無限に動く?」を、大人がマジでやった結果!
✅ 科学的ロマンと、効率的なエネルギー活用の精神がつまった一品!
いかがでしたか?
「永久機関」って聞くと、一見ファンタジーっぽい響きがありますが、こうしてみると、ちゃんと技術と情熱の結晶だったりするんですね。
それではまた、次回の「永久機関ファイル」でお会いしましょう!