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今回は永久機関Fileとして、世界最古の永久機関を解説していきます。
その名も―
バースカラの車輪!
なんだかアニメに出てきそうな名前ですが、実際に考案されたものです。
しかもこれ、「世界で最古の永久機関」とも言われているスゴい装置なんです!
さて、この車輪、ただの車輪じゃない。
名前のとおり、見た目は「輪っか」。でもそのスポークの部分に秘密があるんです。
スポーク(中心から外周に向かって伸びてる棒)状の管が放射状に並んでいて、その中に液体の水銀が入ってるのです。
下の動画は、再現実験の動画です。
で、何が起きるかというと…
・水銀が片方に偏る
・車輪の片側が重くなる
・その重さで回り続ける!
というわけで、「一度回り始めたら、ずっと水銀が偏って、ずーっと回る!」
…という構想だったんですね。
これ、いわゆる非平衡車輪型の永久機関と呼ばれるスタイル。
重心の偏りを利用して、永遠に動かすって発想。なんか天才っぽいでしょ?😎
これは彼の著作である『シッダーンタ・シロマニ』に書かれている設計案とされています。
バースカラの車輪は、記録に残る最も古い永久機関のアイデアとされています。
発案されたのは12世紀、ヨーロッパでルネサンスが始まるよりも前の時代!
当時としては画期的な「自動で回り続ける装置」の発想は、のちの発明家たちに大きな影響を与えました。
重力と流体(水銀)を利用し、外部エネルギーなしで動き続けるという概念は、まさに「永久機関」という夢の原点だったのです。
もっとも、設計案だけあって、実際に制作されたという記録はないようです。
また、上の動画のように、現在に再現しようという試みもなされています。
そして、発明者もご紹介しましょう。
バースカラ2世(Bhāskara II)は、12世紀インドの天才学者。
生まれは1114年、名前はサンスクリット語で「輝く者」って意味。
バースカラさん、ただの「変な機械マニア」じゃないんです。
むしろ、インド数学と天文学を語る上で絶対に外せないビッグネーム!
そんな超人が作ろうとしたのが、「バースカラの車輪」です。
はい、気になる答えはコレ👇
動きません。
残念!そして予想通り!
なぜかというと、「車輪が回転するにつれて水銀の位置も変わる」から。
回転に合わせて、水銀も動いちゃうんです。つまり、どこかでバランスが取れちゃうんですよ。
一瞬、偏ったように見えても、結局全体の重心は中心に戻ってしまう。
「無限に重さの偏りが続く」という発想自体が、ちょっと甘かったんですね。
(でも、現代人の我々が知識で笑ってるだけで、当時としてはマジで革新的なアイディア!)
永久機関の話だけ聞くと、「ちょっと変な人?」って思うかもしれません。
でも、先ほど少し触れた通り、彼は本物の天才です。
どう考えても、「永久機関を信じてた単純な人」じゃないんですよね。
むしろ、「とりあえずやってみる」精神の塊だったと考えたほうがしっくりきます。
たぶんですが、バースカラ本人も「動かないなこれ…」って途中で気づいたんじゃないかなって思います。
でも、それでも記録として残したところに、科学者としての誠実さと夢追い人としてのロマンを感じます✨
歴史上の「永久機関」って、今となっては非現実的なものばかり。
でも、その多くは「夢を追う力」と「挑戦する心」から生まれてるんです。
バースカラの車輪もまさにそう。
ただのトリック装置じゃなく、天才が本気で考えたアイディアだったわけです。
今の私たちが「ありえない」と思ってることも、数百年後には常識になってるかも…?
そんなワクワクを感じられる逸話でした♪
ここまで読んでくれてありがとう!
「永久機関シリーズ」、他にもたくさん面白ネタあるので、気になる人は他の回もぜひチェックしてみてね✨
それではまた次回、お楽しみに〜!