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有名な曲のピッチとテンポを変更した曲としてしられるnightcoreは、一度は聞いたことがあるかもしれません。Youtubeやtiktokなどでnightcoreと検索すると、たくさんヒットします。これはリミックスの一つですが、著作権などはOKなのでしょうか?
ここでは著作権や歴史について解説します。
まずはナイトコアの内容や歴史を解説します。
まずは聞いてみるのが一番よくわかると思われます。
これはもともとの曲を、ピッチとテンポを上げてリミックスしたものです。ですので、元の曲よりも短い時間になっていることがほとんどです。
実はソフトウェアで単に早送りにするだけでピッチは上がるのですが、ナイトコアではさらにピッチを上げているものがほとんどです。
なかには、メドレーなどをナイトコア化していることもあります。
ナイトコアは、2001年に命名されました。これは当初はジャンルの名前ではなく、ノルウェーの2人の学生DJ、トーマス・S・ニルセン(DJ TNT)とステファン・オハラ・ソデルホルム(DJ SOS)のDJチーム名でした。
名前の由来は「僕たちは夜(night)の中心(core)で、夜を通して踊り続ける」というものだったそうです。
この名前の通り、ダンスミュージックとして既存の曲をテンポアップしたリミックスを制作していました。
日本で有名になったのは、ニコニコ動画で使われたことが大きいようです。
ニコニコ動画で作られるメドレーなどに、以下の曲のナイトコアが使われたことから、日本でもよく知られるようになりました。
この部分は「ウッウーウマウマ」というスラングとしても定着しました。
ナイトコアの動画では、ほぼすべての動画でアニメ調の絵や、キャラクターのイラスト、アニメ作品からスクリーンショットをしたような絵が表示されます。
これは、初期のナイトコアでアニメの絵が貼られたことで、一種のお約束になった、という説があります。
ピッチがあがった甲高いボーカルと、アニメの絵が妙にマッチしているような感じもあります。
ナイトコアは著作権的には大丈夫なのか、疑問に思う人は多いと思います。
多くの投稿がされているYouTubeやtiktokでは、権利を管理するjasracと包括提携を結んでいますが、ナイトコアはこれによってセーフなのでしょうか?
動画プラットフォームとJASRACの包括提携は、「ユーザーが個別にJASRACへ利用許諾手続きをしなくてもよい」というもので、著作権を無視してOKということではありません。
また、著作権と関係の深い「原盤権」は対象外です。
原盤権とは |
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マスター音源など、販売されるそのものの音源につけられる権利であり、レコード会社などが権利を持つことが多いようです。これは著作隣接権の一つです。したがって、これを所持する人に許可をとる必要がある、ということになります。 |
ナイトコアでは、もともとのマスター音源のピッチとテンポを変えただけなので、原盤権の侵害との訴えが出た場合は、削除される可能性がつねにあります。
実際にナイトコア音源でひっかかって削除や収益停止になった例は、ツイッターなどで見つけられます。
あと、アニメ作品のイラストを貼っているような場合は、引用要件を満たした使用ではないので、そちらの著作権の問題もあります。
とはいえ、youtubeなどでは、あまり積極的に削除などがされているようにも見えません。また、ナイトコア専用チャンネルなどもあり、中には登録者数十万人の大きなチャンネルもあります。
これは、ひとつにはいちいち訴えを起こしていることが割に合わないからというのもあります。
もう一つは、海外ではリミックスに対する考え方が日本と比べて緩いから、という説があります。海外ではミュージシャンのつくった楽曲をサンプリングして、自分の作った楽曲に取り入れ、それらをまとめてリミックスアルバムを作るという行為が結構盛んです。
このようなアルバムから売れるミュージシャンが出てくることもあるようです。
このあたりの事情があり、ナイトコアのチャンネルも生き残っていると考えることができます。
ナイトコアで検索すると「nightcore 嫌い」という予測候補が見つかります。
これは、ただピッチとテンポを上げたものがリミックスとしては見られない、なんだか音質が悪い、アニメの絵が貼られているのがなぜかわからない、などの理由が考えられます。
おそらく原曲を破壊しているという気持ちがこのような検索ワードに表れているのでしょう。
ナイトコアはピッチをあげてテンポを速くしたリミックスですが、逆に遅くしたバージョンも存在します。
Doomerはおそらくナイトコアの反対のリミックスとして検索しやすく、多く見つかると思われます。
doomが破壊、といった意味ですね。
再生すると、元の曲よりもピッチとテンポを下げているのがわかります。
また、こちらはこちらでニット帽をかぶった男のイラストが使われることがお約束になっているようです。
ほかには、「anti-nightcore」、「daycore」などの反対のリミックスがあります。中には、ピッチとテンポを落として、リバーブのエフェクトをかけられていることもあります。
学生のプロジェクトから今や一大ジャンルになったのはすごいですね。