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口パクについて検索しているときに、医療用語という検索ワードが出てくることがります。
そこで当然出てくる疑問「口パクは医療用語なの?」という疑問を深掘りしてみました。
歌番組とかアイドルの話題でよく出てくる“口パク”ですが、医療の現場でもあるのでしょうか?
検索バーに「口パク 医療用語」と打ち込んでみると、確かに予測候補に出てきます。
でも実際に検索しても──
👉 “これだ!”という定義や説明は出てこない。
医療用語辞典や看護用語集、介護福祉関係の専門書を調べても「口パク」という項目は見当たりません。
つまり現時点では、
でも何かしらの文脈で“医療っぽく”使われている
という中途半端な立ち位置の言葉みたいです。
正式な医療用語としては存在しない
「じゃあ、“口パク”っぽい現象は医学的に何かあるの?」
ということで、近い意味を持つ現象や用語を探してみました。
まず出てくるのが空笑(くうしょう)。
これは、精神疾患のある方などが特に理由もなく笑ってしまう状態を指す医学用語です。
フィクション作品などで、精神科のシーンで患者が“理由もなく微笑んでいる”演出がありますが、あれがいわゆる空笑の描写ですね。
外見的には「口だけが動く」「声が出ていない」ように見える場合もあり、“見た目だけ口を動かす”=口パクと連想されてもおかしくありません。
話はそれますが、この姿はフィクションで、精神病院などのシーンで患者が理由なく笑っている、という演出のもとネタとも考えられます。
次に近そうなのが喃語(なんご)。
乳児が言葉を話す前の段階で、「ばぶばぶ」「ままま」といった意味のない音を出す、あの可愛い現象です。
まだ発声が未熟なため、音が途切れたり、口だけ動かして声にならなかったりします。
この「話そうとしているけど声にならない」感じ、確かに“口パク”っぽく見えますね。
そしてもう少し医学的に踏み込むと、無声(むせい)という状態があります。
これは声帯や神経の障害などが原因で、声がまったく出せない状態を意味します。
たとえば喉頭の手術後、声帯麻痺、または神経疾患によって発声機能が損なわれたケースなどが該当します。
本人は「声を出して話そう」としていても、空気が声帯を振動させられないため音にならず、口だけが動く=まさに“医療的口パク”のような状態に見えます。
無声はあくまで医学的な診断や症状名であり、エンタメの「口パク」とは全く異なりますが、外から見ると非常に似ている動作をともなうことが多いです。
さらに、“口を動かす”という意味そのままの口動(こうどう)という表現もあります。
これは、音を出さずに口だけを動かしている状態を指す言葉で、観察記録や発達評価の文脈などで使われます。
たとえば、発声機能を確認する訓練で「声は出ていないが口動あり」と記録されるような場面ですね。
この“声を伴わない口の動き”という意味合いは、まさに「口パク」と重なります。
つまり、「無声」「発声困難」「口形」「口動」といった用語が、
一般の人には“医療っぽい口パク”の印象を与えた可能性があるわけです。
ここまで調べてみると、
「口パクが医療用語らしい」という話の出どころは、いくつかの説に分かれます。
どの説もありそうですが、結論としては
👉 「口パク」は医療用語ではなく、あくまで俗語または一般表現。
というのが現実のようです。
ネットのミームや動画文化の中には、医療や介護の現場を題材にしたネタ動画や大喜利が存在します。
こうした“笑える・共感できる医療あるある”がSNSで拡散するうちに、
「口パク=医療現場でも使う言葉なの?」という誤解や連想が生まれた可能性もあります。
つまり、“医療用語としての口パク”は、ネット文化発の幻かもしれません。
現場によってはローカルな専門用語のように使われている可能性があります。
たとえば人工呼吸器を装着した患者さんが声を出せない状態で口を動かすとき、医療スタッフ同士の会話で「口パクしてるね」と表現することがあります。
つまり、正式ではないけれど現場では通じる俗語的な用法として存在しているのかもしれません。
人工呼吸器を装着していたり、声帯に障害がある場合、声は出せなくても口の形だけで言葉を発するように動かす方がいます。
上でも述べたように口形や口動といった用語もあります。
カルテなどには「発声不能、口唇の動きで意思伝達を試みる」といった記載をします。
これらの言葉が口パクと説明されて定着したかもしれません。
ここまで、元ネタになるような概念や、それが医療現場でどう変化したかの説を見てきました。
これらが検索エンジンのフィードバックににかかっている点も見逃せません。
具体的には、上のいずれかの説から派生して、気になった人が「口パク 医療用語」と検索します。
その結果、検索予測候補に上がるようになり、気になった人がそれをクリックしてさらに予測の順位が上がる・・・という循環が起きて、よく目につくようになったと考えられます。
なお、“声を出さずに伝える”という観点では、医療の世界にもいくつかの方法があります。
ここでは代表的なものを紹介します👇
目が見えない人や、声が出せない患者さんとの意思疎通に使われる方法。
手のひらなどに指で文字を書くことで、「はい」「いいえ」などの意志を伝えます。
特に、視覚障害×聴覚障害の重複障害(盲ろう者)の方とのコミュニケーションで使われます。
シンプルだけど、伝わったときの喜びは大きい手段です。
透明なアクリル板などに50音表を印刷したコミュニケーション補助ツール。
患者が視線や指差しで文字の位置を示し、介助者がそれを読み取って言葉にします。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)などで発声が難しくなった方が使うケースもあります。
この方法は、実際に“口の動き”や“目の動き”を頼りに意思を読み取ることもあり、
ある意味では「リアル医療的口パク」と呼べるかもしれませんね。
ここまで見てきたとおり、口パクと医療用語は、似たような概念が実在することはわかりました。
そこから、医療現場を介して広まったと考えられます。
ここまでの内容をまとめると👇
言葉って、調べれば調べるほど奥が深いですよね。
「口パク」というたった3文字のワードの裏に、
医療現場・ネット文化・コミュニケーションの進化がチラッと見えてきました。