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甲骨文字は殷王朝の文字であり、最古の漢字である。ここでは、その解読までのエピソードと、簡単な読み方の解説をする。
1899年におういえいの知り合いで考古学者の劉鉄雲が、薬屋で買った獣骨に文字があって驚愕したという話が伝わっているが、これは本当かは疑わしいらしい。
骨を買ったという「達仁堂」という薬局は所在が不明らしい。
他に異説としては、1890年代に出土した村の川が氾濫して発見されたという説もある。また、骨董商人 はんいけい が農民から文字の入った骨を買ったのが1899年という説もある。
すくなくとも、19世紀末であったことはたしかである。
その後、おもな出土したところが殷墟と呼ばれていたことがわかり、ますます殷との繋がりがわかってきた。このあと戦争で中断するまで大量の甲骨文字が発見された。
史記のなかの殷本紀には殷の歴代の王が記されているが、これが甲骨文字の資料にも書かれていることが発見された。
清王朝末期には西洋の実証研究がはいってきたこともあり、殷は伝説と考えられていたが、すくなくとも殷王朝は実在することが判明した。
凶兆があったあとに異民族の侵略があったことや、逆に異民族の討伐にでかけていったことが記述されており、当時の行動が判明した。
甲骨文字は漢字の最古のもの、つまり表意文字であり、表意文字の場合、一つ一つの文字について意味するところを解読していくという解読のされ方をすることが多い。(表音文字の場合は、発音の都合上音の表わし方がそれほど多くないので、暗号解読のような方法でもうまくいくことがある)
甲骨文字は10万点ほど見つかったが、ある程度は解読されたとみるのが定説である。
解読の方法としては、漢字は既知であるので、そこから類推するという方法が主流であるようである。
甲骨文字は
癸酉卜行貞王父丁
と言うように書かれている。
これは癸酉のところが日付をあらわし、占いをした日である。卜と貞のあいだは占った人の名前が入る。これは貞人という占いする役職である。ここでは「行」という名前のひとである。
そのあとの王は文字通り王であり、その父が「丁」という名前だったといういみである。この時から、王は生前はおくり名はなく、死んではじめて「丁」のように名前がつけられる、という風習があったことがわかる。