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石取りゲームはニムともよばれ、石を好きな数だけとっていき、最後の石をとったほうの負けというゲームです。ここでは、石取りゲームの必勝法を解説します。これを知っておけば、どんな個数でも、どちらが勝つかをすぐに判別して勝つことができます。
最後の石をとったほうが勝ちのルール(ニム)に関してはこちら↓
石取りゲームは、『ニム』などの名前でも有名です。
ルールは単純で、二人で行うことが多いですが、人数が多くてもできます。
いくつかの石を用意しておき、盤上に置きます。そして、一度のターンで取れる石の上限を決めておきます。
それぞれのターンで上限までならいくつでも自由にとることができます。
そして、最後の石を取ったほうの負けです。
これは石などの物理的な物体がなくても、交互に数を数えていく、という方法でも遊ぶことができ、待ち時間などに遊んだことのある人も多いのではないでしょうか。
ただし、『ニム』のほうは、石の山をいくつか作り、最後に石をとった人が勝ち、というルールのほうを指すことが多いようです(文献にもよります)。
また、この場合ニムの方の必勝法は、下に書いている必勝法とはまた異なります。最後にとったほうが勝ちというルールの必勝法については、以下を参照してください。
石取りゲームでよく使われる石の個数は、規模としてはそれほど多くはないことが多いです。
クイズ・パズルブックなどでよく見るのは、石の総数13個、一度にとれる上限が3個以内、というものでしょうか。
実は、このゲームには必勝法があることが知られており、勝つ方の手番を選択しさえすれば、相手がどんな方法で取ってきても勝つことができます。
以下、このケースの必勝法について解説します。
この個数と上限の場合、後手必勝であることが知られています。
なので、先手を譲り、先に相手からとってもらえばよいわけです。
取り方は、相手が1個取ったら3個、相手が2個取ったら2個、相手が3個取ったら1個、という風に、「(相手が取った石)+(自分が取った石)=4」となるようにとっていけば必勝となります。
図は左上から横に交互にとって言った場合の図です。赤が先手、青が後手です。
最後の一つは先手が取っていることがわかります。
これはなぜかというと、13÷4=3余り1となるため、双方が3ターン取り終わると必然的に1つの石が余ることになり、先手がこれを取ることで負けになります。
以下では、他の総数と上限の組み合わせを一般化して考え、石取りゲームの必勝法を考えます。
さてここからは、上の考え方を一般化して、「石の個数が任意、取れる上限も任意」という場合の必勝法を考えていきます。
石の総数をN、取れる上限をMとします。そして、相手がとる数をA、自分がとる数をBとします。
この場合も考え方は同様です。
まずは、N÷(M+1)をします。
ここで、余りが1だった場合は後手必勝です。
必勝法は、後手を選んだうえで、A+B=M+1、となるようにとり続けるだけです。こうすれば、相手は最後の一つを取らざるを得なくなります。
あとは、余りが2だった場合、3だった場合、・・・M-1だった場合、Mだった場合、割り切れる場合(余りが0)ということになります。
このときは、先手必勝です。
必勝法は、先手を選んだうえで、まず自分のターンであまりとの差分が1になるような個数をとってしまいます。
具体的には、あまりが2なら1個、3なら2個・・・MならM-1個、割り切れるならM個、という具合です。
こうすることで状況は(N-M)÷(M+1)で余りが1、という場合になっています。
あとは、A+B=M+1、となるようにとり続けるだけです。こうすれば、相手は最後の一つを取らざるを得なくなります。
具体例として、総数10個、上限4個という例を考えてみます。
この場合、10÷(4+1)=2あまり0、となります。
よって先手必勝です。
最初に、4個とってしまいます。
すると、相手が何個とったとしても、自分が勝つことができます。
例えば図のように2個とってきた場合は、自分はA+B=5となるように3個とります。そうするとここまでで9個の石がとられているわけですから、残りの石1個は相手がとることになります。
上で述べたように、必勝の手番とその必勝法を知るのは、割り算ができればわかります。
ですが、(相手が必勝法を知らないという前提で)相手が必勝の手番だったときはどうすればよいのでしょうか。
状況としては、コイントスで先攻後攻を決めた場合や、あえて相手に必勝の手番を譲った場合などが考えられます。
意外とこのケースは解説されていないので、ここで述べてみたいと思います。
この場合は、自分は適当な個数(例えば1個ずつとか)を取りつつ、相手がミスをするのを待つという方法を取ることになります。
相手が取った直後の石の総数をN’とします。そして、相手が取り終わるごとに、以下の計算をします。
N’÷(M+1)を計算して、余りが1以外になったら、上述の先手必勝の取り方を始めます。
こうすることで、途中から先手必勝の方法を自分から仕掛けることにより、相手に最後の一つを取らせることができます。
ただし確率は低いですが、相手が偶然にも必勝法をとり続けた場合は、もちろんこちらに勝ち目はありません。
筆者も、子供のころ運動会などの待機時間で、数を数えるという方法で道具を使わずにこのゲームを遊んでいました。当時は勝ったり負けたりでしたが、あらためて数学的な方法で考えてみると面白いです。