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こんにちは!
「ヒルベルトの23の問題全部解説するまで帰れま23」シリーズの目次記事にようこそ♪
今回は、このシリーズ全体のガイド的なまとめです。
ヒルベルトの23の問題って何?順番には意味がある?幻の24番目もあるって本当?そんな疑問にズバッと答えます!
1900年、ドイツの数学者ダフィット・ヒルベルトが「今後の数学界が挑むべき重要な課題」を23個リストアップしました。
これが「ヒルベルトの23の問題」です!
それぞれが超難問で、今も研究者たちの挑戦が続いています。
ざっくり言うと…
さすがに提示された時期が古すぎるので、ヒルベルトの問題の公式サイトなどはありませんが、リストをまとめたページなどは存在します。
また、発表された講演でのドイツ語原稿はウェブアーカイブ上で読むことができます。
気になる問題の並び順ですが…
実は、「これが重要でベストな順番!」という意味はあまりないと言われています。
また、難しい順番というわけでも、問題の発見が古い順というわけでもありません。
ただ、似たテーマや関連する分野ごとに、だいたいグループ分けされているような雰囲気はありますよ!
だから、例えば「解析の問題」「幾何の問題」「物理に関する問題」みたいにまとまって読んでいくのも楽しみ方のひとつです♪
それぞれの見出しから、個別の記事に飛びます。簡単な概要も載せています。
数学の基礎となる「連続」の概念をしっかり定義したい!という挑戦です。実数や連続関数の性質を厳密に扱い、解析学の土台づくりに大きな影響を与えました。今も数学の基盤として重要な問題です。
算術(数の計算)が矛盾なく成り立っているか証明したい!という命題です。安全な数学体系を築くための問題ですが、後のゲーデルの不完全性定理が大きな壁として登場しました。
同じ体積の多面体は、切り分けて組み替えれば互いに変形できる?という幾何学の面白い問題。答えはYESで、体積の概念を深く理解する手助けになりました。
線や曲線の長さ、面積を数学的にどう定義するか?という問題です。測度論の発展につながり、日常的な「長さ」や「面積」を正確に扱うための基礎となりました。
連続的な対称性を持つ数学的対象(リー群)がどんな構造か?という問題。物理学の対称性や微分幾何学の基礎を築き、現代数学と物理の架け橋になりました。
物理の法則を数学の公理で厳密に記述できるか?という壮大な問題。確率論の公理化や量子力学の数学的基礎づくりに大きな影響を与えました。部分的に解決しつつ、今も研究が続いています。
ある数のべき乗や対数が代数的に独立かを調べる問題。数論の深い謎に関わり、特に超越数の研究を促進しました。これにより「πやeの謎」に迫る重要な道筋ができました。
素数の分布を解明するリーマン仮説を含む大問題群。未解決の大きな謎ですが、解決すれば数論だけでなく数学全体に革命をもたらすと期待されています。
代数体(数の拡張)のガロア理論的構造を深く調べる問題。数論や代数幾何学の発展に貢献し、代数的な対称性理解をさらに進めました。
多項式の整数解が存在するか、アルゴリズムで判定できるか?という問題。後に否定的な結果が示され、計算理論と数学基礎論の重要テーマとなりました。
合同類群という代数的対象の性質を研究する問題。数論と代数幾何学の架け橋を築き、現代の代数的数論の重要な柱となっています。
ゼータ関数の特別な値の性質を調べる問題。数論の深い部分に関わり、リーマンゼータ関数の研究とも関連しています。
三次以上の代数方程式の根をより単純な関数で表せるか?という問題。代数幾何学や関数論の進展に影響を与えました。
不変式の環が有限生成かどうかを問う問題。代数幾何学や表現論の発展に寄与し、現代数学の重要なツールを生みました。
線形不等式や多面体の代数的性質を探る問題。最適化理論や線形代数の理論基盤を強化しました。
実数を使った多様体の性質と曲線のトポロジーを研究する問題。幾何学やトポロジーの発展に大きく貢献しました。
正の多項式を平方の和として表現できるか?という問題。解析学と代数の接点として重要で、証明も話題になりました。
球を最も効率よく詰め込む方法は?という問題。結晶学や結晶構造の数学的理解に大きな影響を与えました。
偏微分方程式の解の滑らかさを証明する問題。物理学の場の理論や解析学の発展に直結しています。
偏微分方程式の境界値問題で解が存在するかを調べる問題。物理や工学の基礎理論を強固にしました。
線形作用素の理論を深く掘り下げる問題。量子力学や関数解析の発展に欠かせないテーマです。
多価関数(複数の値を持つ関数)の分類と単純化を目指す問題。複素解析や代数幾何学の発展に貢献しました。
数学のさまざまな分野における公理的基礎づくりの問題。数学全体の体系化を促し、数学基礎論の発展を牽引しました。
実は…ヒルベルトの問題リストには、伝説的な「幻の24番目の問題」があるって知ってましたか?
表題は「簡潔性と総合的な方法の評価基準に関する証明論」というものです。
数学における証明について、より美しい証明とはどんなものか、より簡潔に書くにはどうすればよいか、ということについて述べている問題とされています。
これは、ヒルベルトが本来出す予定だったけど最終リストに入らなかった謎の問題。
数学史ファンの間では「もしも当時24番目が発表されていたら…」というロマンを呼んでいます。
これから「帰れま23」シリーズで、みなさんと一緒にこの超ビッグチャレンジの全貌を見ていけるのが楽しみです♪
お楽しみに!