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ヒルベルトの23の問題、今回でなんと第7問目!
これまでは「証明できません!」「部分的にしかわかってません!」という未解決ムード漂う問題が多かったですが……。
ついに来ました、明確な「肯定的解決」がされた問題!!🎉
その名も:
第7の問題「種々の数の無理性と超越性」
タイトルだけ聞くとちょっととっつきにくいですが、噛み砕いていくとめちゃくちゃ面白いし、美しいんです。
今回はそんな第7問を、数の不思議とロマンを交えながら、わかりやすく紹介していきます!
まず、ヒルベルトがこの問題で何を問うたのか、ざっくり言うとこうなります:
「ある種の数(特に代数的な数)を使った指数の形 a^b が超越数になる条件を知りたい!」
ここでいう「ある種の数」とは、代数的数のこと。
それに対して「超越数」とは、「代数的じゃない数」です。
ヒルベルト自身もこの問題について、幾何的な見方を挙げています。それがこちら:
「二等辺三角形において、底角:頂角の比が代数的かつ無理数のとき、底辺と斜辺の長さの比は超越数になるか?」
この一文、けっこう数学っぽいですが、意外と意味はシンプルです。
という話です。
超越数(ちょうえつすう)とは:
どんな代数方程式(係数が整数)でも、解として表せない数
たとえば、「√2」や「1/3」みたいな数は方程式で定義できます。
超越数は、そうした定義ができないような、より深い不思議な数です。
πやeは有名ですね。
そして第7問では、特に「a^b の形が超越数になるか?」がテーマになっています。
ヒルベルトがこの問題を提起したのは1900年。
「a^b が超越数になる条件」をきっちり調べたい!という意欲がこもった難問でした。
この「a^b の超越性」は、当時の数学界でも未解明の大問題。
特に指数の中に無理数がある場合は非常に扱いが難しく、明確な理論がなかったのです。
この問題は、結論がはっきり出ている問題です!
この課題に挑んだのが、ロシアの数学者アレクサンドル・ゲルフォント(Gelfond)と、ドイツ出身のテオドール・シュナイダー(Schneider)。
そして1934年、ついにその問いに明確な答えが!
a ≠ 0,1 の代数的数、b が代数的無理数 → a^b は超越数になる
つまり:
この定理によって、ヒルベルト第7問題は明確に「肯定的に解決」されました!
2^√2 って、見た目はそこまで複雑に見えないですよね?
でも実はこれ、普通の代数的な式(√や有理数など)で絶対に定義できない超・不思議な数なんです。
“自然界にありそうなのに、方程式でつかまらない”
そんな超越的な存在が、私たちの身近にあるというのは、なんだかロマンを感じませんか?
この問題の解決は、「代数的」と「超越的」の境界をはっきりと線引きしたという点で、非常に重要です。
その影響は今も続いていて、以下のような分野に波及しています:
ただの一つの定理ではなく、
「数ってこんなにも奥が深いんだ」という視点を、数学に与えた大発見だったのです。
それでは、今回の内容をざっくりおさらいしてみましょう!
次回はまた一転、未解決感漂う第8問へと続いていきます…!
ヒルベルトの問題たちは、こうして解けるものもあれば、解けないものもある。
でもすべての問いが、人類の知を一歩先へ押し進めているのです。