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こんにちは!
「ヒルベルトの23の問題をすべて解説し終えるまで帰れない」このガチンコ企画、いよいよ第18問までやってきました!
そして今回は、まさかの展開!
🟡 ケプラー予想まで出てきちゃう!
🧊 1種類の多面体だけで空間を埋められるの!?
🔢 群論・結晶構造・3Dタイル張りの世界!
という盛りだくさんな内容!
でもご安心を。この第18問、なんと…
✨全部!ちゃんと!完全に解決済み✨
今回のブログは、数学の美しさと人類の知恵がギュッと詰まった回になりますよ〜!
まず、日常的なイメージから始めましょう。
これらはすべて、「ある図形を敷き詰めて空間を埋めている」例です。
これを数学的には「タイリング(tiling)」とか「空間充填(space filling)」と呼びます。
じゃあこの「図形」が「合同な多面体」だったら……?
そう!つまりこういうこと👇
「1種類の同じ多面体だけで、3次元空間をスキマなく埋めることってできる?」
「できるとしたら、どんな図形が可能?」
「もっと高次元だと何が起きる?」
これが、ヒルベルトの第18の問題なのです!
この第18問、実は3部構成になってます。それぞれ見ていきましょう!
これは「空間群(space group)」と呼ばれる対称性の数学的なグループに関する問題。
空間群とは:対称性(回転・移動・鏡映など)をもつ図形の集合に対応する数学的構造
そしてこの問いはこう言ってます👇
「任意の次元nに対して、本質的に異なる空間群の数って有限なの?」
別の言い方では、ユークリッド空間において「対称的に空間を埋めるグループ」がどれだけあるか、という問題。
感覚的には、「どんな種類の結晶構造があるか数えられるか?」といった感じです。
この問題は、結晶学・幾何学と密接に関連し、理論的にも技術的にも応用される分野。
ここでいう「異面体タイル」とは:
「ある多面体が、全く同じ形なのに、隣接するタイルとは接する面が違うようなタイル張りをすること」
ヒルベルトはこう問いかけたわけです👇
「1種類の多面体だけを使って、タイル張りするとき、隣接のしかたが全部異なるようなものって存在するの?」
これは直感的には「えっ、そんなことできるの?」と思いますが……
イメージとしては、レゴブロックを同じ形だけ使って、でも全部違う角度で組み上げていくようなもの。
そんな不思議なタイル、多面体で本当に可能なのか?
ここで出てくるのが有名な:
🟡 ケプラー予想(Kepler Conjecture)!
これは17世紀の天文学者ヨハネス・ケプラーがこう予想したものです👇
「球をもっとも密に詰めるには、オレンジを箱に詰めるときのような“フェイス・センタード・キュービック格子”が最も効率が良いのでは?」
要はスーパーの果物売り場みたいな並べ方がベストって話。
この問題はフェルマーの最終定理より長い間、誰も証明できずに未解決だったことはよく知られています。
確かに直感では「これ以上うまくは詰められなさそう…」と思いますが、
「直感」と「数学的証明」は別物です。
この問い、実に400年以上も未解決のままだったのです。
この第18問、実は一つ一つのパートで解決者も方法もまったく異なるのが面白いんです。
パート | 解決者 | 解決年 | 方法 |
---|---|---|---|
(a) 空間群の有限性 | ビーベルバッハ | 1911〜1912 | 群論・結晶学 |
(b) 異面体タイル | ラインハルト | 1928 | 幾何的構成 |
(c) 球の最密充填 | ヘイルズ | 1998〜2014 | コンピュータ補助証明(Flyspeckプロジェクト) |
このように、第18問は「純粋数学 × 幾何学 × コンピュータ」の融合でもあるんですね!
ここからが感動のストーリー!
それぞれのサブ問題に対して、ちゃんと歴史に残る「解決者」がいます!
この問題、結論としては・・・
✅ 有限である!
ということで、この問いは**1920年代にドイツの数学者リュートヴィヒ・ビーベルバッハ(Ludwig Bieberbach)**によって証明されました。
彼の名をとって「ビーベルバッハ予想」とも呼ばれ、その後の結晶学や物理でも超重要な理論に!
この問題、結論としては・・・
✅ 存在する!
それを示したのが、ドイツの数学者カール・ラインハルト(Karl Reinhardt)!
彼は1928年に「異面体タイル張りを許容する多面体」の存在を示しました。
💻 1998年〜2005年にかけて、トーマス・ヘイルズ(Thomas Hales)がコンピュータを使って証明!
なんと、
を経て、2014年に正式に認定されました!
これにより:
✅ ヒルベルトの第18問、完全に解決!
となったわけです!
ヘイルズの証明(1998年)は2025年現在、ヒルベルトの23の問題の中で完全解決されたものとしては最も新しい事例です。
逆に言うと、21世紀に入ってからは「新たに完全に解決されたヒルベルト問題はひとつもない」ということになります。
この事実は、ヒルベルト問題の難しさと、20世紀の数学者たちの執念を物語っていますね。
この1問だけで:
という超広範なジャンルをカバーしています。すごすぎる!
この問題の影響はめちゃくちゃ広いです!
というわけで、今回の第18問はヒルベルト問題の中でも、
🔓 全部がハッキリ解決されていて
🔬 現代科学にも直結していて
💡 解法もバラエティ豊か!
という「完全勝利回」でした!
次回はどんな問題が飛び出すか!?
「帰れま23」、いよいよラストスパートに入ってきました🔥
今回も読んでくれてありがとう!