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ゲルニカはパブロピカソの代表作である絵画ですが、レプリカも数えきれないほど制作されています。これがどこにあるのか気になっている人も多いようなので調査してみました。何かと翻弄されている絵画であることがわかります。
まず、結論として今日のゲルニカの本物がどこにあるか解説します。
ゲルニカは、スペイン国内のソフィア王妃芸術センターに展示されています。
スペインで制作されて、スペインにあるわけですが、これは同国から一回も動かなかったわけではなく、貸出以外の理由で海外に存在していました。
この絵画は、戦争や時代にほんろうされた経歴を持っており、以下でこの絵画のたどった渡航歴を紹介します。
ゲルニカはアトリエで作られた後、まず万博でデビューします。
1937:パリ万博
パリ万博にスペイン館にて展示されます。入口の近くに展示されていたようですが、観客からの評価は賛否両論だったようです。
なお、第二次大戦の結果、フランコ独裁政権が誕生すると、スペインへの帰国はなかなかできない状況になります。
1940年代:アメリカ アメリカのニューヨーク近代美術館
1940年代になると、まず「ゲルニカ展」がアメリカで開催され、それによりアメリカにわたります。その後、ニューヨーク近代美術館に保存されることになりました。
1981:スペインへ返還 マドリードのプラド美術館別館
フアンカルロスのもとで独裁政権から民主制にいこが始まると、スペイン返還への機運が高まり、スペインのいろいろな美術館が手を上げますが、この結果、マドリードのプラド美術館別館に移管が決定しました。
さらにその後、1992年9月、マドリード市内に国立ソフィア王妃芸術センターが開館すると、プラド美術館からソフィア王妃芸術センターに移されました。
以来、この美術館に存在します。
このゲルニカはさまざまなところで象徴的な意味合いも込めてレプリカが展示されていることも多くあります。
有名な事例では、国際連合の建物の中に、レプリカのタペストリーが展示されています。
これは、ゲルニカのような戦争の悲劇が繰り返されないように、という意味合いのものでしょう。
また、フランスのウンターリンデン美術館にも同様のタペストリーが存在します。
また、実物大でないものなら数えきれないくらい存在しており、訪れた施設で飾ってあるのを見た、という人は多いでしょう。
この絵画は本物が日本に来たことはまだありません。
日本の美術館が貸出を打診したことはありますが、ソフィア王妃芸術センターからは拒否されました。
この時は、同じ大きさの写真を飾ることでピカソ展が実施されました。
また、検索予測候補にある「群馬県立美術館」には、ゲルニカ本体ではなく、ゲルニカ・タピスリーが存在します。(タピスリーとはフランス語で織物をしめす、英語ではなじみのある「タペストリー」と同じ意味)
これは国連のタペストリーと同じタイミングで3つ作られたもののうちの一つとして作られたもので、キャンバスに書かれているわけではありません。
また、実物大のレプリカとしては、徳島県鳴門市の大塚国際美術館に存在しています。
詳しいページはこちら:【VR】ゲルニカ(ピカソ作)【実物大絵画】
ゲルニカは思っているよりも大きく、縦が3.4メートル、横が7.7メートルもあります。
以下はVRで作った等身大のゲルニカです。視線は5メートル後ろから見ている設定です。
サイバースペースにもレプリカができましたね。
激動の歴史を歩んできたことがわかります。