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『不気味の谷』現象は、人物の造形を現実に近づけていくと、むしろ不気味に感じるという反応が出てくるという経験則として有名です。ここでは、アニメにおける不気味の谷の実例について解説していきます。日本のアニメや海外のアニメを横断して紹介していきます。
不気味の谷現象は、人間の形をした人工物の見た目を人間に近づけようとすると、ある程度人間に近づいたタイミングで不気味に感じるという現象のことであり、ロボット工学やCGの分野でよく使われる用語です。
アニメの中で起こる不気味の谷はCGアニメの中で起こることが多いです。
これは、手書きのアニメがデフォルメが前提であることに対して、CGアニメでは人間に近づけようとする試みが多いということや、デフォルメをするとしてもその方法がまだ確立していないことが理由で起こります。
不気味の谷のCGアニメでの元祖は、1988年のピクサーの『TIN TOY(ティン・トイ)』が初めだといわれています。
この中に出てくる赤ん坊の描写が、自然に近づけようとするあまり不気味な造形になってしまっていることで、否定的な反応を引き起こしました。
こうしてみてみると、顔にしわが多くておじいさんのような見た目になっています。
以下では、日本の事例も含めて不気味の谷のアニメでの実例をみていきます。
不気味の谷のアニメでの実例は、CGアニメの黎明期はもちろんですが、最近でも起こることがあります。
劇場版のファイナルファンタジーは、ゲームのシリーズとして有名なファイナルファンタジーをCGアニメにしたものであり、2001年に公開されました。
この作品で起きた不気味の谷は、目が冷たい印象を与える、動いても汗をかかない、などがあります。
この映画は大きな赤字をたたき出しますが、これは不気味の谷の影響ともいわれています。結果として、スクエアに大打撃を与えた映画になったことでも知られています。
ソニック・ザ・ムービーは2020年に公開された映画です。
じつは、最初に公開された予告編のソニックが人間に近いような顔の造形を取り入れたことで否定的な反応を受け、それを作り直すために公開が数か月延期されました。
人間ではないキャラクターで不気味の谷が起こった事例です。
また、そのもともとのソニックは「アグリーソニック(醜いソニック)」という名前が付けられてしまっています。
エクスアームは、漫画が原作で、2021年に放送されたアニメ作品です。
このアニメでは、主人公などの一部の登場人物がCGで制作されています。
その結果として、目に怖さを感じるなどの反応を引き起こしました。
また、場面によっては二次元の絵で描かれたキャラクターと、CGで作られた三次元のキャラクターが共存していることで、次元の違いによる違和感が現れてしまうという例でもあります。
逆に、デフォルメに振り切ったCGアニメでは、不気味の谷現象は起こりにくいという言い方もできます。