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死海文書は考古学的発見の中でも最大級のものとして有名です。なかでも、「銅の巻物」とも呼ばれる『3Q15』には、宝物のありかが書かれていることがわかってい案す。ここでは、『3Q15』の内容について解説していきます。
3Q15は、死海文書と同様、洞窟の中で発見されました。3Q15とは、3つ目の洞窟で15番目に発見された文書という識別番号です。
他の文書が羊皮紙やパピルスで書かれている中、これだけは銅に書かれていたため、『銅の巻物(Copper Scroll)』とも呼ばれます。
銅の巻物は経年劣化により、発見時に開こうとすると割れてしまったので、慎重に開いたのちに解読が進められていきました。
現在では、内容は隠された宝物についてであり、そのほとんどが金銀の財宝や、埋蔵金について書かれていることが明らかになっています。
書かれた時期は、説によって細かい違いはあるものの、1世紀の半ばから後半に成立した推定されています。
3Q15には、64の宝物のありかを示しており、その多くは埋蔵金に関してのものです。
つまり、フィクションにありがちな「宝の場所が書いてあるかも」みたいなことではなく、「宝のありかが書かれていることは確定」という点で、珍しい文書です。
基本的には同じような形式に従って書かれており、それは①おおまかな地域②宝物の具体的なありか(距離などの数値を含む)③宝物の内容、という順番で書かれています。
総合すると、金銀の量は数トンに上るともみられているので、その価値は大きいです。
ここでは一例として、内容の一部を抜粋してみましょう。
例えば、一つ目の文章は翻訳すると以下のようにつづられています。
アコルの谷の遺跡で、レンガタイル40枚分東に上る階段の下に、重さ17タラントの銀の箱とその容器がある。
3Q15
最初にアコルという地名が書かれていますが、これは現在の地名ではないので、具体的な位置ははっきりとはわかりません。しかし、現在のイェリコの近くであるという説があります。
この3Q15ですが、実はフェイクであるという説もあります。
理由の一つは、この巻物だけ銅を使った文書であり、ほかの羊皮紙などと比べて異質であるためです。
また、この3Q15が書かれた当時は、ローマ帝国の支配に抵抗する反乱が相次いでおり、ローマ軍の目をそらさせる目的で、この文書が書かれたのではないか、という考察もあります。
この3Q15の解読された内容に従って、実際に発掘チームが宝物を探しに出かけた事例は数回あるようです。
ですが残念ながら、宝物が見つかるということはなく、また、その他の考古学的発見もなかったようです。
理由としては、3Q15は古代の度量衡の単位で書かれているため、距離の計測が不正確であったか、すでに宝物が移動されていて見つからなかったかなどが考えられます。
ここまで多くの宝物が記されているばかりか、具体的に宝の場所までもが書かれているので、一か所ぐらいは見つかるとよいですね。