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ノーベル賞発表の週ということで、日本人や日本にゆかりのある研究者を中心に、その業績や生い立ちを解説していきます。この記事では、物理学賞を受賞したアラン・アスペ氏、ジョン・クラウザー氏、アントン・ツァイリンガー氏について解説します。ツァイリンガー氏は日本とも関係のある研究者ですので、その意味でも注目です。
アラン・アスペ氏は1947年生まれのフランスの研究者です。
ジョン・クラウザー氏は1942年のアメリカ出身の研究者です。
アントン・ツァイリンガー氏は1945年生まれのオーストリア生まれの研究者です。
ノーベル賞受賞の理由となる業績は、次のようなものです。
「量子もつれに関する光子を使った実験、ベルの不等式の破れを観測し、量子情報科学の先駆け」に対して
このノーベル賞を受賞した業績をわかりやすくいうと、次のようになります。
アスペの実験は、量子もつれの分野でおそらく最も有名なものでしょう。
かれは1982年にこの実験をおこないました。結果として、ベルの不等式が破れていることをほぼ証明した形になり、量子力学における「隠れた変数理論」は下火になりました。
なお、一般向けの本などで「アスペクトの実験」という風に表記されることもある彼の名前ですが、フランス語では末尾の子音が原則として読まれないというルールがあるので、「Aspect」は「アスペ」がただしい読み方になります。
ジョン・クラウザー氏はベルの不等式に関する実験をアスペよりも早く行っていることで有名です。
この実験は同僚のスチュアート・フリードマン氏とともに1972年に行われました。
なお、スチュアート・フリードマン市は2012年に死去しているため共同受賞とはなりませんでしたが、もし存命中であれば今年の物理学賞を取っていた可能性もあります。
ツァイリンガー氏の研究は量子もつれの実験をより進歩させたことに業績のすばらしさがあります。
有名なところでは、量子テレポーテーションを最初に実験的に実現したのが彼の功績であり、これは1998年に成功しました。
この後は距離を伸ばしていく事件が各グループで繰り広げられますが、現在では世界記録は144キロメートルにもなり、これはツァイリンガー篠津研究グループの記録です。
アントン・ツァイリンガー氏は、日本にも関係のある研究者として知られています。関係としては沖縄の大学で客員教授をしていることがあげられます。
ツァイリンガー氏は、2020年に沖縄科学技術大学院大学(OIST)から名誉博士号を授与されています。なおこの授与式は新型コロナウイルスの影響で延期されたようです。
今回のノーベル賞受賞にあわせて、こちらの賞の授与式もできるとよいですね。
沖縄科学技術大学院大学は先日のスバンテ・ペーボ氏が客員教授を務めていたこともあり、もしかするとすばらしい研究者を見つけるのがうまいのかもしれませんね。
今後もこの大学が着目した研究者の行方に注目です。
アスペ/クラウザー/ツァイリンガー氏に心よりお祝い申し上げます。今後も量子実験の分野で活躍してほしいですね。